2010年8月30日月曜日

人間

Wikipedia、人間

この項目では、人間の社会性・人格について説明しています。

法律上の人間については「人 (法律)」をご覧ください。
生物学における人間については「ヒト」をご覧ください。
その他の用法については「人間 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

人間は、[ 社会的なありかた、関係性、人格 ]を中心にとらえた「ひと」あるいは「人」のことである。また、その[ 存在 ]のありかた全体を指すこともある。

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光( light )は個( photon )であり、かつ、電磁場( electromagnetic field )である。同様に、
人( person )は個( individual )であり、かつ、人間「 関係態 」( relational existence,
being or field )である。

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[ 歴史的には、電磁場が19世紀に発見され、20世紀になって光子仮説が提唱された。 ]
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しかし、光がphotonでもelectromagnetic fieldでもない「或るもの」であるのと同様に、
人はindividualでもrelational existenceでもない「或るもの」である。

つまり、それは、個として、あるいは、電磁場や関係態として現れ得る「或る存在」である。

人は他者との繋がりがない状況、即ち、社会外、では個と成り、他者と繋がった状況、即ち、社会内、では関係態と成る。17:00 2010/08/31

人が個である場合、独自性を維持し易い。例:思索
人が関係態である場合、独自性から離れ、他者の影響下で、変容し易くなる。例:議論
17:11 2010/08/31

個人的経験によれば、個と関係態の往復が、研究には、有用である。17:20 2010/08/31

問題
個と関係態の中間的状態とは何か? 17:25 2010/08/31
読書に向いた状態か? 17:28 2010/08/31
名言:「読書とは著者の頭で考える事」17:35 2010/08/31
思索と議論の中間状態 

時間

Agentの固有時間について:
「個の固有時間」と「関係態の固有時間」

Agentが個の場合、Agentの固有時間は、個の固有時間である。
Agentが或る関係態にある場合には、Agentの固有時間は、その関係態の固有時間である。

「個の固有時間」は物象化された時間

18:47 2010/08/30

15:55 2010/08/30

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目次
1 概説
2 人間観の遷移
2.1 旧約聖書
2.2 古代ギリシャ
2.3 キリスト教
2.4 中世~近世
2.5 現代
3 教育と人間
4 性質
5 歴史
6 生活
7 人間の特徴と人間論
7.1 人間と遊び
8 人間の線引き
8.1 人同士の差別
8.2 様々な基準と概念的な戯れ
9 関連語
10 脚注
11 関連項目

概説
関係性に着目するために「人 - 間(あいだ)」という名称があてられたとされている。人間は「社会にあるひと」を指す言葉である。また「人間」と書いて「世の中」「世間」という意味にもなる[1]。この場合「じんかん」とも読み明治期までは「人間(じんかん)に交わる」といった表現もよく使われた。人間の社会に属さないヒトは一般に野人とも呼ばれ、人間の範疇の外にあると考えられる[2]。

アリストテレスは人間を指して「社会的動物」と呼んだ。人間については、古くから哲学者らによって考察されていた。

人間観の遷移

旧約聖書
旧約聖書では、すべては神というフィルターを通して語られているが、そこでは同時に人間観や世界観が語られている。殺人、不倫、近親相姦、大量殺人、権力抗争といった(聖なる書物とは思えないような)人間の赤裸々な姿が描かれており、それらの描写やドラマは、数々の芸術作品のモチーフともなってきた歴史がある[3]。



システィーナ礼拝堂の天井画「アダムの創造」
創世記には以下のような記述がある。

「我々にかたどり、我々に似せて、人をつくろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うもの全てを支配させよう」神はご自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。(創世記 I章26-27)
旧約聖書以前の時代、古代エジプトやバビロニアにおいては、あくまで王だけが神にかたどってつくられた、とされていて、人間全体がそうだとはされていなかった。それが創世記においては、人間はすべて神にかたどってつくられた、されたのである。つまり、身分や性別に関係なく、人間であれば誰であっても神性を宿している、という人間観が述べられているのである[4]。また、ここでは人間が自然や動物の支配者とされている。自然や動物を支配したり管理したりしようとする西洋的自然観(人間観)は、この創世記の記述の影響を受けている[5]、とも言われる。

古代ギリシャ
ソクラテス、プラトン、アリストテレスらによって構築された人間観は、人間の普遍的特質に関心を集中させている[6]。

キリスト教
キリスト教では、すでに説明した、旧約聖書の創世記で示された「神の似姿」という考え方が継承された。キリスト教に基づく倫理観では、一番大切なのは(日本人の多くが考えているような「他人の眼」ではなく)神の眼、神の視点である[7]。さらに、4~5世紀の神学者アウグスティヌスによって原罪の思想が始められたともされ、これはその後西方教会においては重要な思想となった[8]。キリスト教では、イエス・キリストを媒介として、あらゆる人間の同等の価値と各個人の不可侵性が強調された。中世ヨーロッパにおいては、人間が宇宙の中心的存在であるという人間像が席巻した[9]。

中世~近世
1400年代~1500年代の頃になり、ガリレイ・ケプラー・ニュートンらの活動によって新たな世界像が提示されるようになると、人間が宇宙の中心であるという図式が揺らぎはじめた。また、デカルトによって人間の身体までも、化学的、物理的組織だとする視点が広く流布されるようになった[10]。

1700年代になると、ラ・メトリがデカルトの概念を継承し「人間機械論」を発表。1800年代にはダーウィンが自然選択に基づく進化論を唱え、動物と人間との境界を取り払いはじめた[11]。

現代
第二次世界大戦時代、人間(科学者、技術者、政治家、軍人ら)は、一瞬にして10万人以上の人々を殺戮するような原子爆弾を作り出してしまった(写真:「ファットマン」のキノコ雲)

今日の生物学は自然選択説も含めた生物の進化を基盤として成り立っているため、先進国の知識人や自然科学者など、現代生物学を受け入れている人々は、我々人間は猿からネズミのような姿をしていた祖先生物、さらに遡れば単細胞の微生物から進化してきたと見なしている。こうした観点を端的に表現した概念としては、社会生物学の「Wikipedia、利己的遺伝子」の概念などが挙げられる[12]。Wikipedia, The Selfish Gene

現在、人間の学名は「ホモ・サピエンス Homo sapiens」(知恵のあるヒトの意)で、やはり言語や文化などの(生物学的存在以上に多くの)側面を備えているとされている[13]。この学名と同時に作られた名に「ホモ・エレクトゥス(直立するヒト)」「ホモ・ハビリス(器用なヒト)」(以上は生物学用語)というのがあり、後に社会面から捉えられた「ホモ・○○○(~するヒト)」といった造語の元となった。遊びに目を留めたホイジンガの『ホモ・ルーデンス』、「ホモ・エコノミクス(経済人)」などはその典型である。

ただし、人類全体ではダーウィン風に考えている人は今でも必ずしも多数派というわけではなく、例えばアメリカ合衆国などでは伝統的なキリスト教の世界観および人間観を保ち続けている人の方がむしろ多数派であることなども知られている。

かつては、人間自ら最も進化した生物として「万物の霊長」と称していた時代があったが、裏返せば「地球上で最も恐ろしい生物」の称号の反映であった。大量殺戮兵器を使用した世界レベルの戦争は人間の知能の所産である科学技術が自らに牙を剥きうる事を如実に示し、人間は産業革命の時代から続いた大量消費によって自然破壊、環境問題などを引き起こした。今も、人間の存在の是非は問い続けられている。

教育と人間
『論語』の陽貨篇第十七には右のように書かれている。「子曰く、性、相近きなり。習い、相遠きなり」 (意味:師は言われた。人間は、生まれつきの性質は同じようなものであるが、習い(=教育、しつけ)によって、大きく異なってゆくものだ。)

ジャン=ジャック・ルソーは「植物は耕作によりつくられ、人間は教育によってつくられる」と述べた。

カントは『教育学講義』において「人間が人間となることができるのは、教育によってである」と述べた。

現代でも日常的に「人は教育によって人間になる」「人は教育によってのみ人間となる」「しつけと教育によって人間になる」「教育によってヒトが人間になる」 といったことが多くの人々によって言われ続けている。

性質



プラトンとアリストテレス(ラファエロの絵画)
人間の特徴として、社会を形成する傾向、文化を持っていること、言葉を使うことなどが挙げられる。

人間は文字や言語を抽象的なシンボル(象徴)として扱ったり、論理思考(論理学)を行い、多様な事象に様々な解釈を行う。多くの研究者の主観では知能は地球上の全ての生物の中で最も高度であると考えられている。

好奇心や知識欲は比較的旺盛で、その多くは少なからず自身の関心事に対して「知ること」と「考えること」を好む性質も見られる。一般的には、様々な意味で人間自身が最も人間の関心を引くようである。



人間は瞑想や内観も行う
人間には、知識だけでなく、自らの精神や心にも注意を向ける個体がいる。「心のありかた」や感じ方そのものを探求するだけでなく、それを自ら積極的に変革する努力を行うこともあり、例えば瞑想や内観などを行うこともある。宗教体系を持ち、それによって生活様式を整えている人間も多い(例えばアブラハムの宗教の信者だけでも30億人を超えている)。

道具を作り利用する能力が他の生物よりも長けていることも挙げられる。現在では機械装置といった高度化した道具を作り利用する事で、ほぼ他の生物が生存不可能な極限環境でも生活することができるまでになっている。ただし極限環境での生活は一般に負担が大きいため(コスト等)、大抵は着衣のみの調節で生活可能な地域に分布している。

歴史
詳細は「世界の歴史」を参照

現生人類は、アフリカで生まれ、その生息範囲を次第に広げ、中近東を経由してヨーロッパやアジア、さらに氷河期などの気候の変動も影響して南アメリカまで到達した。6000-5000年前にもなると、世界の様々な地域で農業が始まり、同時期に文明が発生した。そして、文明は範囲を広げ、現代ではヒトはそのほとんどが文明の下に暮らすようになっている(初期の文明としてはナイル川、ユーフラテス川、インダス川、黄河流域に発生したものが有名ではあるが、これらの地域のみで文明が発生したとする「世界四大文明」という概念はほぼ否定されている)。

生活



イヌイットの女性 1907年
その生息地域は極地を除くほぼ全ての地域である。特にアジアやアフリカに集中している。その中でもインドや中国の人口が特に多く、およそ3分の1を占める。

生活は民族間の差異が大きく、その中でも気候で暮らし方が違う。例えとしてみれば、日本では、沖縄などの亜熱帯気候では服が薄く、食べ物も暑さに負けないようなものが多いが、対して北海道では服を厚く着込み、食べ物は炭水化物などが多くなる。

そのため、各地域ごとにそれを探るのが適当であるが、最近はヨーロッパ、アメリカから派生した生活が主流となってきていて、違いが少なくなっている面もある。しかし、古い生活を大切にしようというスローライフ運動という運動も盛んとなり、また灯りによって夜間の活動が活発になるにつれ、生活習慣は個別化している。

人間の特徴と人間論



言語と関係する脳のエリア: ブローカ野、ウェルニッケ野など

人類を他の生物種から際立たせる特徴は幾つかある。最もよくかつ古くから指摘されるものは言語の発達使用と思考の能力である。知性を持つ生物は人間以外にもあるという指摘はあるが、言語の使用が人間が発達した社会を持つことを可能にした事は確かであろう。社会は大抵の場合人間相互の支配関係によって特徴付けられるため、古くから支配と権力の形態により社会を分類することが行われてきた。

言語はコミュニケーション能力として社会の基礎を与えるだけではない。人間は世界を把握・言語化しそれを操作して快適さを追求し、また、外界の変化を行っている。また、人間は自らについて考察を行う。人間は古来より人間自身の思考の対象としてきた。人間と人間自らの行為を考察の対象とする学問には、倫理学、歴史学、考古学、人文地理学、文化人類学、人間学、心理学などがある。

一般的ではないが、自我の発達が人格やアイデンティティの形成に繋がり、人間らしさを特徴付けるという考えもある。

人間と遊び
人間はその社会において、生存に必要な消費物を余剰生産する段階にまで入っている。この余剰生産分は、非生産的な活動に従事する人間に供される。これら非生産的な活動は、いわゆる遊びと呼ばれる活動であるが、人間は余暇を遊ぶことで、更なる生産性の維持を可能としている。

この余暇を生み出す生産性によって維持される遊びは、いわゆる文化と呼ばれる人間を人間たらしめている特長の原点であるともされ、また、多くの人間は趣味と呼ばれる非生産的な活動様式をもっており、自身の生活を購う労働とその生産物を消費する活動とは別に、この趣味を行うことを求めている。

動物では遊びを通して自身の能力を開発する様式を持っているが、これは成長の上で実利的な意味を持つのに対して、人間の遊びは実利的側面が無い場合も多い。人間の遊びや趣味は生物的に成熟した後でも続けられ、特に社会的な価値観(→常識)においては、趣味が有る人間の方が尊重される傾向すら見られる。

なお、人間は貨幣経済によりその生産力を貨幣単位に換算し、この単位を消費することで遊ぶことが出来る。

人間を活動面から特徴付けている要素として、この遊びに注目する学問も多い。詳しくは遊びの項を参照されたい。

人間の線引き


この節の内容に関する文献や情報源が必要です。ご存じの方はご提示ください。出典を明記するためにご協力をお願いします。このタグは2008年10月に貼り付けられました。

人同士の差別
近代以前の言語では、日本語の「人間」に相当する表現が、現在の「自由人」の意で用いられ、筆者自身はそのことを意識さえしていない、ということもあった。つまり、奴隷や農奴などの存在が自明当然のこととして扱われ、人間と言う時に彼らが除外されていたことがあるのである。一部の文献の解読に際しては注意しなければならないことである。

また、かつては各国において、他民族を排斥する時など、相手の民族を貶めるため、「彼らは人間ではない」「野生の動物である」などとする発想や表現が存在していた。今日では非常に忌避される発想ではあるが、このような考え方がありふれていた時代もある[14]。その後、人権思想も広まり、このような差別的な考え方、人種差別的な考え方は現在では世界的に嫌悪されることが多くなり、公に表明されることは少なくなった。現代では文字通り非人間という観念はなく表立って表れることはないが、ナショナリズムなどが絡む問題ではレトリックとして他民族・他人種を動物に擬する、或いは結びつける言葉が飛び出すことがあり注意を要する。個人攻撃も参照(もっとも第二次大戦後はナチズムの反省もあり大規模な傾向は減少している)。

日本での問題としては、被差別部落民を指し「非人」と称していた事があった。「人非人」という表現もあったが人であって人に非(あら)ず、と言うのは矛盾しているため人という言葉はここでは2つ、生物学的な人と(自分たちの)社会に入っていない人を使い分けていた事が窺える[15]。

様々な基準と概念的な戯れ
人間の基準のひとつとして社会性が挙げられることが多いが、他にも文化の継承という観点から人間を把握することもある。一般に「人間」という言葉は生物学的なヒト[16]以外を指すことはまず無い。これは文化を(部分的にではなく、包括的に)継承し得るのはヒト以外には無いためでもある。

知能を備えていれば人間とする考え方も古くからあったので、今日のようにコンピュータが普及し人工知能も徐々に実現してくると、どこまでが人間でどこまでが機械装置か、というテーマも浮上してきた。それに関する哲学的問答が存在している(→チューリング・テスト)し、そういったテーマを織り込んだSF作品(フィクション)も最近では少なくない。

また主としてサイエンス・フィクションなどのフィクション類をよく読む若者世代の一部などに、空想を逞しくし、いわゆる「宇宙人」なども絡めた上で人間の線引きを話題にする者もいる[17]。

関連語

人間関係についての詳細は「人間関係」を参照
人間はしばしば人物(じんぶつ)と呼ばれる。短く「人」と言うことで「人間」を意味することも多い[18]。また、特筆すべき著名な活動を行っている人間のことを著名人(ちょめいじん)或いは有名人(ゆうめいじん)と呼ぶ。人間と人間の関係を人間関係という。

人間の心身の本質についての、哲学的考察から近・現代の実証的な研究までを対象として「人間学」と呼ばれる学問分野がある。これはもともと、宇宙、世界の中での人間の位置づけ、人間の身体、気質、精神、魂などの在り方を研究するものである。

脚注

^ 出典:広辞苑
^ 18世紀フランスで発見されたアヴェロンの野生児を始め、人間の親に育てられなかった野生児(en:Feral child)が各地で見つかることがある。
^ 土井かおる『よくわかるキリスト教』p.29, PHP研究所, 2004, ISBN 456963494X
^ 土井かおる『よくわかるキリスト教』p.38
^ 土井かおる『よくわかるキリスト教』p.38
^ ビショフベルゲルによれば、近現代に見られるような、具体的な犯すべからざる個人としての人間といったものではない。(尾崎和彦『生と死・極限の医療倫理学』創言社, 2002, p.264)
^ 土井かおる『よくわかるキリスト教』p21
^ アウグスティヌス以前には原罪という思想は明確にはなかった、また東方正教会にもなかった、とされる。(土井かおる『よくわかるキリスト教』p.20)
^ 尾崎和彦『生と死・極限の医療倫理学』創言社, 2002, p.264
^ ただし、デカルトは心身二元論を採用しつつ、人間と動物をはっきりと区別した。尾崎和彦『生と死・極限の医療倫理学』創言社, 2002, p.264
^ 尾崎和彦『生と死・極限の医療倫理学』創言社, 2002, p.264
^ リチャード・ドーキンスの著『利己的な遺伝子』で広く知られるようになった)
^ 生物学的観点だけで人間のことを探求し記述したとしても人間のことを把握したことにはならないということである。ただし社会学などの、文化的側面が生物学的側面と独立している、あるいは対比的であるという前提についてはE.O.ウィルソン「知の統合」など批判がある
^ 勿論その時代にあっても多くの場合は相手も同じ人間である(理解し合うこともできるし、子供も作れる)ということを理屈の上では理解していたであろう。しかし感情的に同類と見なすことができなかったのである。
^ 養老孟司『死の壁』新潮社、2004年、90~94項
^ ヒト科ヒト属に属するヒト
^ もしも 地球外生命、異人類が存在し、もしも それが独自の文化や社会(いわゆる宇宙人、地球外文明)を形成していたとした場合には、「どの段階から人間として尊重すべきか?」「彼らがその形質上において地球上の生物とは異なる存在であろうとも、その何等かの特徴を持って人間として扱うべきではないか?」「ヒトという動物の中の一種族のみが人間と言えるのか?」「文化や知能が一定レベル以上であれば人間と見なしてもよいのではないか?」などということを大真面目に考えたり議論したりしている者たちもいるということである。SF作品(あくまでフィクション)では、我々の考える所の人道と同じ概念を共有出来る生命ならばそれは即ち人間である、などとして物語を展開することなどは多々見受けられる。
^ 俗に、「人」という漢字には、2つの存在が支えあっている様子が描かれている、ともいう。

関連項目
ウィキメディア・コモンズには、人間に関連するマルチメディアおよびカテゴリがあります。
視点
人間科学
人(法律)
ヒト(生物学)
人間工学
ありかた、ありさま
人間性
生活
歴史
世界の歴史
国の一覧
行動
人間関係
人間行動学
人間行動生態学
関係性
恩送り
写真
人物の画像一覧(ただし、ごく少数)
擬似人間
人造人間
ロボット

Socialization

12:31 2010/08/30

Wikipedia, Socialization
Wikipedia、社会化

Socialization is a term used by sociologists, social psychologists, anthropologists, politicians and educationalists to refer to the process of inheriting norms, customs and ideologies. It may provide the individual with the skills and habits necessary for participating within their own society; a society itself is formed through a plurality of shared norms, customs, values, traditions, social roles, symbols and languages. Socialization is thus ‘the means by which social and cultural continuity are attained’.[1]

Socialization, however, is not a normative term: it describes a process which may or may not affect the reflexive agent, and which may or may not lead to desirable, or 'moral', outcomes. Individual views on certain issues, such as race or economics, may be socialized (and to that extent normalized) within a society. Many socio-political theories postulate that socialization provides only a partial explanation for human beliefs and behaviours; that agents are not 'blank slates' predetermined by their environment.[2] Scientific research provides strong evidence that people are shaped by both social influences and their hard-wired biological makeup.[3][4][5][6][7] Genetic studies have shown that a person's environment interacts with their genotype to influence behavioural outcomes,[8] whilst the linguistic theory of generative grammar demonstrates how something such as the capacity for learning changes throughout one's lifetime. (See also: Nature vs. Nurture; Structure vs. Agency)

To "socialise" may also mean simply to associate or mingle with people socially. In American English, "socialized" has mistakenly come to refer, usually in a pejorative sense, to the ownership structure of socialism or to the expansion of the welfare state.[9] Traditionally, socialists and Marxists both used the term "socialization of industry" to refer to the reorganization of institutions so that the workers are all owners (cooperatives) and to refer to the implementation of workplace democracy.[10]

Contents
1 Theories
2 Types
3 Agents/units of Socialization
3.1 Media and socialization
3.2 Gender socialization and gender roles
3.3 Resocialization
3.4 Racial Socialization
4 See also
5 References
6 Further reading

1 Theories
Clausen claims that theories of socialization are to be found in Plato, Montaigne and Rousseau and he identifies a dictionary entry from 1828 that defines 'socialize' as 'to render social, to make fit for living in society' (1968: 20-1). However it was the response to a translation of a paper by Georg Simmel that the concept was incorporated into various branches of psychology and anthropology (1968: 31-52).

In the middle of the 20th century, socialization was a key idea in the dominant American functionalist tradition of sociology. Talcott Parsons (Parsons and Bales 1956) and a group of colleagues in the US developed a comprehensive theory of society that responded to the emergence of modernity in which the concept of socialization was a central component. One of their interests was to try to understand the relationship between the individual and society – a distinctive theme in US sociology since the end of the nineteenth century. Ely Chinoy, in a 1960s standard textbook on sociology, says that socialization serves two major functions:


On the one hand, it prepares the individual for the roles he is to play, providing him with the necessary repertoire of habits, beliefs, and values, the appropriate patterns of emotional response and the modes of perception, the requisite skills and knowledge. On the other hand, by communicating the contents of culture from one generation to the other, it provides for its persistence and continuity.

—Chinoy, 1961: 75


For many reasons – not least its excessive approval of modern American life as the model social system and its inability to see how gender, race and class divisions discriminated against individuals – Parsonian functionalism faded in popularity in the 1970s.


… it is no longer enough to focus on the malleability and passivity of the individual in the face of all powerful social influences. Without some idea about the individual’s own activity in shaping his social experience our perspective of socialization becomes distorted.

—Graham White (1977: 5), reacting to the functionalist notion of socialization English sociologist


During the last quarter of the twentieth century the concept of ‘socialization’ has been much less central to debates in sociology that have shifted their focus from identifying the functions of institutions and systems to describing the cultural changes of postmodernity. But the idea of socialization has lived on, particularly in debates about the family and education. The institutions of the family or the school are often blamed for their failure to socialize individuals who go on to transgress social norms. On the other hand, it is through a critique of functionalist ideas about socialization that there has been an increasing acceptance of a variety of family forms, of gender roles and an increasing tolerance of variations in the ways people express their Social norms reveal the values behind socialization.

Sociologists, such as Durkheim, have noted the relationship between norms, values and roles during socialization.

2 Types
Primary socialization
Primary socialization occurs when a child learns the attitudes, values, and actions appropriate to individuals as members of a particular culture. For example if a child saw his/her mother expressing a discriminatory opinion about a minority group, then that child may think this behavior is acceptable and could continue to have this opinion about minority groups.

Secondary socialization
Secondary socialization refers to the process of learning what is appropriate behavior as a member of a smaller group within the larger society. It is usually associated with teenagers and adults, and involves smaller changes than those occurring in primary socialization. eg. entering a new profession, relocating to a new environment or society.

Developmental socialization
Developmental socialization is the process of learning behavior in a social institution or developing your social skills.
Anticipatory socialization

Anticipatory socialization refers to the processes of socialization in which a person "rehearses" for future positions, occupations, and social relationships.

Resocialization
Resocialization refers to the process of discarding former behavior patterns and accepting new ones as part of a transition in one's life. This occurs throughout the human life cycle (Schaefer & Lamm, 1992: 113). Resocialization can be an intense experience, with the individual experiencing a sharp break with their past, and needing to learn and be exposed to radically different norms and values. An example might be the experience of a young man or woman leaving home to join the military, or a religious convert internalizing the beliefs and rituals of a new faith. An extreme example would be the process by which a transsexual learns to function socially in a dramatically altered gender role.

Organizational socialization
Organizational socialization is the process whereby an employee learning the knowledge and skills necessary to assume his or her organizational role[11].


3 Agents/units of Socialization

Main article: Institutions

In the social sciences, institutions are the structures and mechanisms of social order and cooperation governing the behavior of a set of individuals within a given human collectivity. Institutions are identified with a social purpose and permanence, transcending individual human lives and intentions, and with the making and enforcing of rules governing cooperative human behavior.[12] Types of institution include:

The Family
Religion
Education
Economic systems
Legal systems
Penal systems
Psychiatric hospitals and Asylums
Mass media and News media
Organizations (See also: interest groups; political parties; Internet groups and Virtual communities)
Also (in an extended context):

Art and Culture
Language

3.1 Media and socialization
Theorists like Parsons and textbook writers like Ely Chinoy (1960) and Harry M. Johnson (1961) recognized that socialization didn’t stop when childhood ended. They realized that socialization continued in adulthood, but they treated it as a form of specialized education. Johnson (1961), for example, wrote about the importance of inculcating members of the US Coastguard with a set of values to do with responding to commands and acting in unison without question.

Later scholars accused these theorists of socialization of not recognizing the importance of the mass media which, by the middle of the twentieth century were becoming more significant as a social force. There was concern about the link between television and the education and socialization of children – it continues today – but when it came to adults, the mass media were regarded merely as sources of information and entertainment rather than moulders of personality. According to these

Some sociologists and theorists of culture have recognized the power of mass communication as a socialization device. Dennis McQuail recognizes the argument:


… the media can teach norms and values by way of symbolic reward and punishment for different kinds of behaviour as represented in the media. An alternative view is that it is a learning process whereby we all learn how to behave in certain situations and the expectations which go with a given role or status in society. Thus the media are continually offering pictures of life and models of behaviour in advance of actual experience.
—McQuail 2005: 494)


3.2 Gender socialization and gender roles
Henslin (1999:76) contends that "an important part of socialization is the learning of culturally defined gender roles." Gender socialization refers to the learning of behavior and attitudes considered appropriate for a given sex. Boys learn to be boys and girls learn to be girls. This "learning" happens by way of many different agents of socialization. The family is certainly important in reinforcing gender roles, but so are one’s friends, school, work and the mass media. Gender roles are reinforced through "countless subtle and not so subtle ways" (1999:76).

3.3 Resocialization

Main article: resocialization

3.4 Racial Socialization
Racial socialization has been defined as "the developmental processes by which children acquire the behaviors, perceptions, values, and attitudes of an ethnic group, and come to see themselves and others as members of the group".[13] The existing literature conceptualizes racial socialization as having multiple dimensions. Researchers have identified five dimensions that commonly appear in the racial socialization literature: cultural socialization, preparation for bias, promotion of mistrust, egalitarianism, and other.[14] Cultural socialization refers to parenting practices that teach African American children about their racial history or heritage and is also referred to as pride development. Preparation for bias refers to parenting practices focused on preparing African American children to be aware of, and cope with, discrimination. Promotion of mistrust refers to the parenting practices of socializing children to be wary of people from other races. Egalitarianism refers to socializing children with the belief that all people are equal and should be treated with a common humanity.[15]

4 See also
Acculturation
Cultural assimilation
Enculturation
Internalization
Indoctrination
Political socialization
Reciprocal socialization
Socialization of animals
Social construction
Social identity
Social skills
Structure and agency
Shame society
Guilt society
Value (personal and cultural)
Circle of friends (disability)
Memetics

5 References
^ Clausen, John A. (ed.) (1968) Socialization and Society, Boston: Little Brown and Company. p5
^ Pinker, Steven. The Blank Slate. New York: Penguin. 2002.
^ Dusheck, Jennie, The Interpretation of Genes. Natural History, October 2002.
^ Carlson, N. R. et al.. (2005) Psychology: the science of behaviour (3rd Canadian ed) Pearson Ed. ISBN 0-205-45769-X
^ Ridley, M. (2003) Nature Via Nurture: Genes, Experience, and What Makes us Human. Harper Collins. ISBN 0-00-200663-4
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^ Westen, D. (2002) Psychology: Brain, Behavior & Culture. Wiley & Sons. ISBN 0-471-38754-1
^ Kendler KS and Baker JH (2007). "Genetic influences on measures of the environment: a systematic review". Psychological Medicine 37 (5): 615–626. doi:10.1017/S0033291706009524. PMID 17176502.
^ Rushefsky, Mark E.; Patel, Kant (2006). Health Care Politics And Policy in America. Armonk, N.Y.: M.E. Sharpe. pp. 47. ISBN 0-7656-1478-2. "....socialized medicine, a pejorative term used to help polarize debate"
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^ Alvenfors, Adam (2010) Induction - Integration?. pp. 2.
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^ Rotherman, M., & Phinney, J. (1987). Introduction: Definitions and perspectives in the study of children's ethnic socialization. In J. Phinney & M. Rotherman (Eds.), Children's ethnic socialization: Pluralism and development (pp. 10-28). Beverly Hills, CA: Sage Publications.
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Further reading
Chinoy, Ely (1961) Society: An Introduction to Sociology, New York: Random House.
Clausen, John A. (ed.) (1968) Socialization and Society, Boston: Little Brown and Company.
Johnson, Harry M. (1961) Sociology: A Systematic Introduction, London: Routledge and Kegan Paul.
McQuail, Dennis (2005) McQuail’s Mass Communication Theory: Fifth Edition, London: Sage.
Parsons, Talcott and Bales, Robert (1956) Family, Socialization and Interaction Process, London: Routledge and Kegan Paul.
White, Graham (1977) Socialisation, London: Longman.
Michael Paul Rhode, Smithsonian Dep. of Anthropology
Bogard, Kimber. "Citizenship attitudes and allegiances in diverse youth." Cultural Diversity and Ethnic minority Psychology14(4)(2008): 286-296.
Mehan, Hugh. "Sociological Foundations Supporting the Study of Cultural Diversity." 1991. National Center for Research on Cultural Diversity and Second Language Learning.
Robert Feldman, Ph.D. at the University of Massachusetts at Amherst. Child Development Third Edition

社会化

12:08 2010/08/30

社会化
Socialization

社会化とは、社会学の用語で、子供や、その社会の[ 新規参入者が、その社会の文化、特に価値と規範を身に付けることを指す ]。

遺伝子により先天的に獲得されたものではなく、学習により後天的に獲得されるものである。

文化とは、文学・美術・音楽などの精神的な活動のみならず、その社会が有する[ 生活様式全般 ]を指す。社会化をされる側に対して、する側を社会化の担い手と呼ぶ。

第1次社会化
幼児期から、児童期にかけて行われる。言語や、基本的な[ 生活習慣 ]を習得する。この時期に社会化された事柄は、その後の学習の基本になる。社会化の担い手は、主に家族である。特に、生まれたばかりの赤ん坊にとっての社会とは、母親との1対1の関係であり、そこから次第に社会が広がっていく。

第2次社会化
児童期後期から、成熟期にかけて行なわれる。この時期には、[ 社会的役割 ]を習得する。社会化の担い手は、家族を離れ、学校・同世代・メディア・職場となる。

目次
1 社会化の具体例
2 社会化に関する諸理論
2.1 エミール・デュルケーム
2.2 ガブリエル・タルド
2.3 ピエール・ボヴェ
2.4 マウラー
2.4.1 発達の基礎となる同一化
2.4.2 防衛のための同一化
2.5 ジャン・ピアジェ
3 社会化の規範性
4 参考文献
5 関連項目

1 社会化の具体例
ある児童が、「女子が児童会長になるのはおかしい」と発言したとしよう。その場合、彼は男性優位を社会化していることになる。ジェンダーフリーは、男性優位を学習させない(社会化させない)ことが必要だと説く。
ある児童が、「男の子が半ズボンを穿くなんておかしい。半ズボンなんて女の子が穿くものだ」と発言したとしよう。その場合、彼はハーフパンツの普及に社会化されていることになる。

2 社会化に関する諸理論
社会化の形成過程について、社会学や心理学の分野から、多くの理論が提出されている。社会化の本質は価値の内面化であり、自分が尊敬する誰かを模倣したい、という点では共通している。

2.1 エミール・デュルケーム
社会的拘束理論を提唱し、社会化とは、価値の習得だとする。社会化には、社会化される人を強制する契機(拘束)があり、モデルは社会化される人にとって尊敬の対象であると同時に、社会の権威の代理であるとする。

2.2 ガブリエル・タルド
モデル即ち社会化の担い手に、社会化される自発的契機があるとする。社会化される人と社会化の担い手は、必ずしも上下関係ではなく、同等の個人による相互行為だと説く。

2.3 ピエール・ボヴェ
デュルケームの理論を、ピアジェに繋いでいる。

学習者の、人格内部での態度を重視する。行動様式に従う義務感が、どの相互行為に起因するかを検討し、習慣が義務感をもたらすと結論した。

ボヴェによれば、模倣だけでは義務感は発生しない。義務感を発生させるためには、命令・禁止が必要である。ただし、命令者の権威は社会にはなく、むしろ命令者と禁止者の間の、感情的な依存関係が重要だとした。また、子供にとって究極の尊敬の対象は親であり、親に対する感情は愛と恐怖の両面を抱くとした。

2.4 マウラー
模倣が社会化の基礎であるとした上で、行動様式の習得には、モデルと学習者の同一化を要するとの立場を取る。

2.4.1 発達の基礎となる同一化
愛着を同一化の基礎とした、おしゃべり鳥実験を行なった。

まずは、記号学習と呼ばれる過程である。おしゃべり鳥に、人間の言語を教える際、訓練者が飢えや渇きなどから保護してくれるとの信頼関係を構築する。訓練者が席を外すと、鳥は不安になり、訓練者から教わった言語を発することで訓練者を想起し、不安を癒すという。

2.4.2 防衛のための同一化
親によるしつけである。親との間には、既に愛着は成立しているから、発達の基礎となる同一化は素通りできる。子供は、親なくして存在できないのであり、自己中心と親による保護を両立させるために、親と同一化し、親の価値観を受容する。また、子供は、尊敬する人格が有する行動様式を、望ましいとする。

2.5 ジャン・ピアジェ
概ねボヴェの学説を肯定しながらも、尊敬の対象が一方的である場合は、義務感しか発生させないのに対して、相互的である場合には、善となるとする。

7~8歳では、一方的な尊敬しか出来ないが、11~12歳になると、遊戯集団において、命令者Aは、服従者Bに対し、仲間の連帯を重視し、同じ立場に立つことが出来るとする。マウラーは、この点を否定した。

3 社会化の規範性

エミール・デュルケームは、著書「社会学的方法の規準」の中で、社会化が帯びている規範性について、述べている。

・行為や思考の型は、個人に外在するだけでなく、命令と強制の力を付与されている。
・自分の意思で同調するときには、強制を感じることはない。
・抵抗しようとした途端に、強制は事実となって現れる。
・例えば服装の慣習を無視したら、人々の嘲笑・反感を招く。刑罰に近い効果もある。
・産業経営者が、前世紀的な工程や方法で労働させることを禁ずるものはないが、敢えてそれをしたら、破産を招くだ けである。
・首尾よく突破できても、闘争は避けられない。
・最終的に勝ったとしても、反対や抵抗により拘束力は感じられる。

4 参考文献
作田啓一「価値の社会学」岩波書店(1972年)
アンソニー・ギデンズ「社会学」而立書房(1992年)
エミール・デュルケーム「社会学的方法の規準」岩波書店(1978年)

5 関連項目
洗脳
教化
無意図教育
非公式教育
半ズボン
ハーフパンツ

共生 - Symbiosis or Commensal

7:51 2010/08/30

共生
Wikipedia, Symbiosis
「共生」「共死」

parasitism /pǽrəsDɪ>ɪzm/
━ 【名】
【U】 〔生物〕 寄生, 寄生生活


共生(SymbiosisあるいはCommensal)とは、複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象。共に生きること。

元の用字は共棲であるとする説もあるが、最新の研究では、共生は明治21年に三好学の論文で用いられていることが確認されており[1]、共棲の用例より早い。確認されている範囲では、日本に初めてSymbiosisという概念を紹介した最初の研究者は三好学であるので、彼がこの訳を当てた可能性が高いともされる。

目次
1 共生のタイプ
2 共生の位置づけ
3 リン・マーギュリスの細胞内共生説
4 一般的な細胞内共生
4.1 昆虫と細菌との共生
4.2 植物と菌類との共生
5 共生の例
6 社会科学分野への意味の拡張
7 建築分野での共生
8 脚注
9 関連項目

共生のタイプ
共生現象のうち利害関係が分かりやすいものにはそれを示す名が与えられている。

相利共生(そうり - ) … 双方の生物種がこの関係で利益を得る場合
片利共生(へんり - ) … 片方のみが利益を得る場合
片害共生(へんがい - ) … 片方のみが害を被る場合
寄生(きせい) … 片方のみが利益を得、相手方が害を被る場合

しかし、これら相互の間には明確な境界はなく、同じ生物の組み合わせでも時間的に利害関係が変化したり、環境要因の影響を受けて関係が変わったりすることもある。また、同一の現象であっても着目する時間や空間のスケールによって害とも益とも見なされる場合がある。共生は利害関係によって単純に分類できるものではない。

相利共生だけが共生ではない。利害関係は可変的であったり観察困難だったりするため、利害関係は考慮せず、複数種の生物が相互関係を持ちつつ同所的に生活している状態をすべて共生と呼ぶ。

共生の位置づけ
元々、生物学の中では、共生は種間関係の中でも特殊なものと考えられがちであった。これには、近代科学の発達の場となったヨーロッパではトマス・ホッブズの「万人の万人に対する闘争」という有名なフレーズが端的に示すように、社会的自然状態を競争と捉えることが受け入れられやすい思想背景があったことが影響しているかもしれない。日本でも1980年代までの生態学者の書いた教科書では、影響しあう2種の生物の種間関係を、捕食-被食関係、競争関係、共生関係、寄生関係の4つのパターンに分類し、これらのうち、あくまでも主流とみなすべきは捕食被食関係と競争関係であり、共生や寄生は例外的なものとして重視するべきではないと書かれたものもあった。

しかし、その後理解が進むにつれて[ 共生が普遍的な現象であり、生態系を形成する基本的で重要な種間関係の一つであることが認識されてきた ]。また、かつては共生と寄生は別の現象とみなされたが、関係する生物相互のバランスによって双方が利益を得る状態(相利共生)から片方が利益を得てもう片方が被害を受ける状態(寄生)まで連続して移行しうる例が多く検出され、互いにはっきりと分離できないことがわかってきた。[ そのため現在では、共生という種間関係は相利共生や寄生といった関係をすべて含む上位概念として捉えられている ]。

ウェブ、Curation、SNSそしてウェブ生態系(The Web Ecosystem or The Browser World )へ

最近は政治や経済といった社会科学でも使われるようになった。例えば[ 共生マーケティング ]という言葉も出てきている。

リン・マーギュリスの細胞内共生説
複数種の外見上独立した個体がなす共生より密接な関係として、構造上一体化して単一の生物としか見えない共生(地衣類やサンゴなど)や、さらに進んで細胞内に共生者を受け入れているもの(細胞内共生細菌など)もある。しかしそのような例は特別なものではなく、むしろヒトを含む真核生物の細胞の基本構造は共生に起源を持つものであると考えられるようになった。これが真核細胞の起源に関する細胞内共生説である。 リン・マーギュリス(Lynn Margulis,1938年‐)は、真核生物の細胞内にあるミトコンドリアや葉緑体は、細胞内共生細菌が起源であるという説を提唱した。これらの細胞小器官は独自のDNAを持つことなどから、1970年代以降この説の基本的な考え方は広く受け入れられるようになり、むしろ[ 細胞内共生は当初マーギュリスが想定したより遙かに一般的な現象である ]ことが明らかになった。次項参照のこと。

一般的な細胞内共生

昆虫と細菌との共生
後述するアブラムシとブフネラ(共生細菌)の例では、細菌はアブラムシの細胞内に生息しており、こういった共生形態を(真核細胞の起源とは別に単純に文字通りの意味で)細胞内共生と呼ぶ。逆に細胞外に作られた構造体(粘液性物質や糖鎖などで作られる)中で共生する形態を細胞外共生と呼ぶ。細胞内共生微生物には単独では培養不能なものが多く、遺伝子の一部が宿主ゲノムに移行していることも多い。

宿主と共生微生物とが出会い、共生関係になる過程を[ 伝播 ]と呼ぶ。卵などを通じて親から共生関係を受け継ぐ場合を[ 垂直伝播 ]、環境を介して受け継ぐ場合を[ 水平伝播 ]といい、共生の形態を理解する上で重要な事項である。多くの昆虫に細胞内共生する細菌であるボルバキアは垂直伝播を行うが、宿主昆虫の性を操作することで自らの伝播をコントロールすることが知られている。

植物と菌類との共生
植物にうどんこ病を起こすウドンコ菌は、植物病原菌としては例外的に真の寄生者であり、宿主植物の生きた細胞内に吸器を差し入れて養分摂取を行う。アーバスキュラー菌根菌は多くの植物と相利共生を営むが、宿主の細胞内に菌糸を侵入させて樹枝状体を形成して物質交換を行う。ラン科植物には栄養的にラン菌根菌に多少なりとも寄生するが、根の皮層細胞内に菌を侵入させてペロトンという構造を形成する。これらの例ではいずれも細胞内に侵入する菌糸は細胞壁を貫通するが、細胞膜を破ることはない。また、ペロトンの消化段階などを除き細胞内の菌糸は外部の菌体とつながっている。

共生の例


カクレクマノミとイソギンチャク



魚類であるクマノミと、刺胞動物であるイソギンチャクの共生関係は有名である。イソギンチャクの触手には、異物に触れると毒針を発射する「刺胞」という細胞が無数にあり、これで魚などを麻痺させて捕食している。ところがクマノミの体表には特殊な粘液が分泌され、イソギンチャクの刺胞は反応しない。このためクマノミは大型イソギンチャクの周囲を棲みかにして外敵から身を守ることができる。一方、イソギンチャクがこの関係からどの様な利益を得ているかはっきりせず、この関係は片利共生とみられる。一説には、イソギンチャクの触手の間のゴミをクマノミが食べる、またクマノミの食べ残しをイソギンチャクが得る、イソギンチャクの天敵チョウチョウウオをクマノミが追い払うといった相利共生とされることもある。また一説には、イソギンチャクの触手の中に藻類が共生しており、クマノミが近くにいることによって触手が伸び、藻類の光合成が盛んになるという3種間による壮大な共生を説明しているものもある。クマノミのほかにもイソギンャクカクレエビなど、イソギンチャクと共生する生物は多い。

ヤドカリやカニの中には、小型のイソギンチャクをはさみや貝殻につけて身を守る種類がある。ヤドカリは自分の体が大きくなると貝殻を替えなければならないが、そのときイソギンチャクは自ら移動したり、ヤドカリがはさみで剥がして移し替えたりする。お互いに食物のやりとりもしているとみられる。

地衣類は菌類と藻類(シアノバクテリアあるいは緑藻)からなる共生体で、菌類は乾燥などの環境変化から藻類を保護し、藻類は光合成によって栄養供給の役割を担っているなど、高度に相互依存している。

根粒はマメ科などに見られる根粒菌と呼ばれる細菌との共生体である。根粒菌は植物が利用不可能な大気中の窒素を固定して植物に供給し、植物は根粒菌に栄養として炭水化物を与えている。

内生菌(エンドファイト)は植物の体内に目に見える症状を起こさずに感染している菌類である。牧草などイネ科草本と共生するバッカクキン科内生菌は生理活性物質を生産し、宿主植物の病虫害抵抗性が向上したり環境ストレス耐性が向上したりする。一方でこれらの菌には宿主の有性生殖を阻害するものがある。樹木内生菌には共生状態では何もせず葉の老化とともに感染を広げるだけで、落葉後いち早く分解菌としての活動を開始するものがある。

養菌性キクイムシ(アンブロシアビートル)は、材中に掘った坑道の中に植えつけた共生菌類(アンブロシア菌)のみを食べて生活するキクイムシの一群である。成虫の体にはマイカンギアと呼ばれる菌を運搬するための構造があり、材内で羽化した新成虫は育った坑道内のアンブロシア菌を身につけて材を脱出し、新たな坑道を掘ってそこに植え付けて次世代の餌とする。

菌根は植物の根と菌類とによる多様な共生体である。その種間関係も相利共生から菌の植物に対する寄生、植物の菌に対する寄生菌従属栄養植物と幅広い。

アブラムシ(アリマキ)と、その細胞内で生息するブフネラという細菌は、非常に強い相利共生の関係にある。アブラムシが主食としている植物の師管液には、グルタミンとアスパラギン以外の必須アミノ酸はほとんど含まれていない。本来ならアブラムシはこれだけで生命を維持することは不可能なはずである。しかしアブラムシの細胞内のブフネラが、これら2つのアミノ酸を基に他のアミノ酸を合成し、アブラムシの細胞内に供給しているため、師管液のみで必要な栄養を得ることができる。アブラムシはブフネラなしでは生命を維持することができない。一方、ブフネラは自らの生命を維持するための遺伝子の多くを失っており、アブラムシの細胞内でしか分裂・増殖することができない。この共生関係は2億年にわたり世代間で引き継がれてきており、共生がなされる以前のブフネラの祖先は大腸菌の仲間であったと考えられている。(Shigenobu, S. et al. Nature 407, 81-86 (2000))

メタン菌と酢酸生成菌の共生など、原核生物同士の共生関係もある。酢酸生成菌は嫌気条件で有機物を酢酸と水素に分解し、次いでメタン菌が酢酸と水素を利用してメタンを合成する。本来、有機物から酢酸を生成する反応は吸エルゴン反応であり、反応は進行しないが、メタン菌の存在により酢酸濃度が低く抑えられるため反応を進めることができる。

一方、メタン菌にとっては基質を提供してもらえるというメリットがあり共生関係が成立する。真核生物の起源を説明する説の一つに、この共生を基にメタン菌(古細菌)が酢酸生成菌(真正細菌)を飲み込む方向に進化し、真核生物が成立したとする「水素仮説」がある。

社会科学分野への意味の拡張
企業と消費者、自国と他国、人間と自然とが共に生きることを狙った低成長時代の「共生マーケティング」(1981)というのがある。キヤノンの企業理念にも「共生」が使われており、また、福田康夫も「共生」を旗印に使った。

建築分野での共生
黒川紀章は[「共生の思想」]を建築の領域で展開し[2]、最晩年には共生新党を結成して政界への進出を試
みた。

脚注
^ 『科学史研究』第48巻
^ 「共生の思想」(徳間書店、1987年)、「共生の思想 増補改訂」(徳間書店、1991年)、「新・共生の思想」(

徳間書店、1996年)
関連項目

互恵的利他主義
共生マーケティング

2010年8月29日日曜日

Embodiment - 身体性

Embodiment

Wikipedia, Embodiment
Wikipedia、身体性
Reference: "Embodiment and Cognitive Sience"
by Raymond W. Gibbs, Jr., 2005. Cambridge University Press

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「心の哲学」要約

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Wikipedia、体
Wikipedia, Body
Wikipedia, Situated cognition
Situated cognition posits that knowing is inseparable from doing(John Seely Brown, Collins, & Duguid, 1989; Greeno, 1989) by arguing that all knowledge is situated in activity bound to social, cultural and physical contexts (Greeno & Moore, 1993). A recent overview is offered by the collection of papers edited by Philip Robins and Murat Aydede [1]

++++++++++++++++++++

Embodied or embodiment may refer to:

in psychology and philosophy,



  • Embodied cognition (or the embodied mind thesis), a position in cognitive science and the philosophy of mind emphasizing the role that the body plays in shaping the mind

  • Embodied Imagination, a therapeutic and creative form of working with dreams and memories

    in computer science, robotics and artificial intelligence,

  • Embodied Embedded Cognition, a position in cognitive science stating that intelligent behaviour emerges out of the interplay between brain, body and world

  • Embodied agent, in artificial intelligence, an intelligent agent that interacts with the environment through a physical body within that environment

  • Embodied cognitive science, an interdisciplinary field of research aiming to explain the mechanisms underlying intelligent behavior in resource economics,

  • Embodied resource, the amount of resource used in the production, manufacture, use and disposal of a good or service.

  • Embodied energy, the quantity of energy required to manufacture, and supply to the point of use, a product, material or service
    Embodied or virtual water, the water used in the production of a good or service

    in physical theatre training,

  • Process of embodiment (physical theatre) the process of embodiment, the specific part of psychophysical actor training based on the embodied mind thesis that seeks to unite the imaginary separation of body and mind

    in music,

  • Embodied music cognition, a concept within musicology

  • Embodiment 12:14, a Christian Australian metalcore band

  • Embodiment: Collapsing Under the Weight of God, the third studio album by the band Sculptured

    in law,

  • a specific, disclosed example of how an inventive concept, that is more generally stated elsewhere in the disclosure of a patent application or patent, can be put into practice; see Claim (patent).



身体性

Wikipedia、身体性

身体性(Embodimemt)とは身体が持つ性質を指す。
分野ごとに様々な定義がある。

*英語のembodimentは動詞embody(身体化する・具体化する・体現するなど)の名詞形。「身体性」の訳語として用いられているが日本語のニュアンスと食い違っているため、各領域ごとに適切な言い換えをする必要がある。

認知科学・人工知能における身体性

認知科学、人工知能の分野では、物理的な身体があることによって、環境との相互作用ができることにより、学習や知能の構築にもたらす効果や性質を指す。

Explication
[ 認知科学、人工知能の分野では、

「人間には物理的な身体があり、それが人間と物理的な環境との相互作用を可能にしている」

と考えらている。

身体性とは、

その相互作用が、学習や知能の構築にもたらす効果、又、学習や知能にもたらす性質

を指す。

11:06 2010/09/06 ]

参考文献
土屋俊・中島秀之・中川裕志・橋田浩一・松原仁・大澤幸生・高間康史 編集 『AI事典 第2版』共立出版  ISBN 4-320-12063-9

2010年8月28日土曜日

To The Real World from The Browser World

What is "The Browser World"? - A New Definition

The Real World















A snapshot of " The Real World and The Browser World "







And on the browser on the right side " To The Real World from The Browser World "

共感 - Empathy

wikipedia、共感
Wikipedia, Empathy
文献
1. Frans de Waal著、柴田[訳]/西田[解説]、 "The Age of Empathy" 「共感の時代へ」 -行動動物学が教えてくえること-、紀伊国屋書店、2010.


共感(Empathy)とは、他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。もしくはその感情のこと。たとえば知り合いがつらい表情をしているとき、相手が「つらい思いをしているのだ」ということがわかるだけでなく、自分もつらい感情を持つのがこれである。[ 通常は、人間に本能的に備わっているものである ]。

共感性がたとえば友情を生み出す。友人になったきっかけは、「何となく」であることが多いが、「何となく」の本性は、共感性である。

動物においても類似の例はあり、たとえばコンラート・ローレンツはガンが湖に群れで舞い降り、また新たな餌場に移動する際に、鳴き声を互いに聞くことで気分を共有するのだと論じている。

目次
1 荘子の考えた共感
2 情動的共感と認知的共感
3 共感の欠如
4 外部リンク

1 荘子の考えた共感
しかしながら、実際に共感によって他人の感情がわかるのか、は永遠の謎である。論理的には、他人の感情は他人のものであり、それを確認する方法は実在しない。中国の思想家である荘子の著書に「知魚楽(魚の楽しみを知る)」という小編があり、そこでは橋の上に立って魚を見て、「あれが魚の楽しみだ」という荘子に対して「君は魚でないのに、なぜ魚の楽しみがわかるのか」とくってかかる恵子の姿が描かれているが、論理的には恵子の言葉に反論するのは不可能である。にもかかわらず、共感は感情を共有する方法として機能している。

実際には本当に感情そのものを共有しているのではない点は重要である。たとえば俳優は偽りの感情を創造することで観客の共感を引き出すことが可能である。

2 情動的共感と認知的共感
マーチン・ホフマンによれば、幼児期における共感の発達段階として、自己を投影して相手も同じことを感じているであろうとする段階(いわば自己中心的な共感であり、ヒトや場合によって状況が異なる可能性を考えない)を経て、やがて自分の境遇とは異なる相手の様子を推し量る段階にも達するとしている。

3 共感の欠如
ヒトの自然な発達段階において阻害されると、共感することを欠如するようになる場合がある。

病的な見地からは、自閉症やアスペルガー症候群の代表的な特徴とされる。

外部リンク
【2】共感について - 関西学院大学立木茂雄研究室

Cloud Computing

2010年8月27日金曜日

Google、リアルタイム検索機能を強化

 米国 Google が、8月26日、リアルタイム検索の機能強化を発表した。

19:34 2010/08/27
++++++++++++++++++

The key words:
(1) Local
(2) Real-Time
(3) Social (SNS, Twitter)

 今回のリアルタム検索の機能強化は、Google がインターネットの世界においてそのプレゼンスを保持し続けるため、急速に勢力を拡大し続けるソーシャルメディア[ Another key wrod is "Social". ]への対応の強化の一環とみられる。

Wikipedia, Social
The term Social refers to a characteristic of living organisms (humans in particular, though biologists also apply the term to populations of other animals). It always refers to the interaction of organisms with other organisms and to their collective co-existence, irrespective of whether they are aware of it or not, and irrespective of whether the interaction is voluntary or involuntary.

Wikipedia、社会
社会は、人間と人間のあらゆる関係を指す。[1]

社会の範囲は非常に幅広く、単一の組織や結社などの部分社会から国民を包括する全体社会までさまざまである。社会の複雑で多様な行為や構造を研究する社会科学では人口、政治、経済、軍事、文化、技術、思想などの観点から社会を観察する。


++++++++++++++++++

 Googleの新しいリアルタイム検索機能は、独自のアドレス Google Realtime Search (www.google.com/realtime)で利用できると発表されているが、現在、実装を進めている段階で、ユーザの環境によっては、実際に利用出来るまでにはもう少し時間がかかるとしている。

Google Realtime Search

 今回、強化された機能は、

(1)検索結果の地域を絞り込む、もしくは地域を指定して検索できる、
(2)個別のツイートだけではなく、リツイートや返信も含めた一連のツイートを一覧で表示できる、
(3)Google アラートの機能強化により特定のキーワードを含むツイートをリアルタイムでメールで受信でき、もし、アラートの受信頻度を下げたければ、1日に1度もしくは1週間に1度の頻度で受け取ることができる、となっている。

 Google Realtime Search と Google アラートの追加機能は、全世界40言語で利用可能となっており、地域の絞り込み検索は、英語、日本語、ロシア語およびスペイン語で利用可能としている。

 今回のリアルタム検索の機能強化は、Google がインターネットの世界においてそのプレゼンスを保持し続けるため、急速に勢力を拡大し続けるソーシャルメディアへの対応の強化の一環とみられる。

(2010年8月27日 読売新聞)

This article

「近所のつぶやき」検索 米グーグルが新サービス

2010/8/27 7:28日本経済新聞 電子版

curation = 情収選意共 - Socialization 18:32 2010/08/27

Curation ≡ 情収選意共

The key word is "Local". "Local" means a person.

 【シリコンバレー=奥平和行】インターネット検索最大手の米グーグルは26日、ミニブログ大手の米ツイッターなどを通じて利用者が書き込んだ情報を検索するサービスを拡充すると発表した。新たに専用ウェブページを設置、特定の地域のつぶやきのみを抽出できる機能を導入する。ツイッターをはじめとするソーシャルメディアの利用が拡大していることに対応する。

 同社はツイッターなどを通じて書き込んだ最新情報を探すことができる[ 「リアルタイム検索」 ]を昨年12月に始めており、このサービスを近く更新する。地域による絞り込みでは[ 「近所」 ]を選んだり、[特定の地名 ]を入力したりすることも可能。自分の周辺ではやっているテーマについて調べたり、旅行先の最新情報を集めるなど用途を見込む。

 さらに関連する[ 情報を一括して画面に表示 ]する機能や、あらかじめキーワードを登録しておくとリ[アルタイム検索の結果を電子メールで受け取ることができるサービス ]も始める。[ 対応するメディアはツイッターのほか、グーグルの「バズ」や交流サイト(SNS)最大手のフェースブック ]など。

 フェースブックは利用者が5億人を突破、ツイッターは書き込みが200億件を超えるなど、身近な話題などを書き込んで[ 利用者同士が交流するソーシャルメディアの利用が世界的に拡大 ]している。グーグルは従来、ウェブページや画像の検索が主力だったが、新たな[ 情報共有 ]の手法にも対応することで利用者のニーズに応える。

「近所のつぶやき」検索 米グーグルが新サービス

間主観性 - Intersubjectivity

17:54 2010/08/27

間主観性とは、後期フッサール,E.の現象学の基本概念である。

世界の意味了解は、近代的・合理的・普遍的な認識主体としての個人の主観においてなされるのでなく、超越論的な場における他者と共同体の構成という、[ 複数の主観の共同化による高次の主観 ]においてなされるとした。

臨床心理学においても、サリヴァンの「与しながらの観察」やストロロウの「間主観的アプローチ」に端的に見られるように、[ クライエントとカウンセラーとの間の共生的二者関係 ]の基礎概念となるもの。

<共同主観性>(間主観性、相互主観性ともいう。独語:Intersubjektivität, 英語:intersubjectivity)
v. 1.7

間主観性
間主観性の超越論的位相 - 永井俊哉

「学校という名の社会」 - 基礎的社会化( Fundamental Socialization )

13:31 2010/08/27

各社会での固有時間を獲得・形成する事は基礎的社会化( Fundamental Socialization )である。

Wikipedia、社会化
社会化とは、社会学の用語で、子供や、その社会の新規参入者が、その社会の文化、特に価値と規範を身に付けることを指す。遺伝子により先天的に獲得されたものではなく、学習により後天的に獲得されるものである。

文化とは、文学・美術・音楽などの精神的な活動のみならず、その社会が有する生活様式全般を指す。

社会化をされる側に対して、する側を[ 社会化の担い手 ]と呼ぶ。

第1次社会化
幼児期から、児童期にかけて行われる。言語や、[ 基本的な生活習慣 ]を習得する。この時期に社会化された事柄は、その後の学習の基本になる。社会化の担い手は、主に家族である。特に、生まれたばかりの赤ん坊にとっての社会とは、母親との1対1の関係であり、そこから次第に社会が広がっていく。

第2次社会化
児童期後期から、成熟期にかけて行なわれる。この時期には、[ 社会的役割 ]を習得する。社会化の担い手は、家族を離れ、学校・同世代・メディア・職場となる

Wikipedia, Socialization
Socialization is a term used by sociologists, social psychologists, anthropologists, politicians and educationalists to refer to the process of inheriting norms, customs and ideologies. It may provide the individual with the skills and habits necessary for participating within their own society; a society itself is formed through a plurality of shared norms, customs, values, traditions, social roles, symbols and languages. Socialization is thus ‘the means by which social and cultural continuity are attained’.[1]

Socialization, however, is not a normative term: it describes a process which may or may not affect the reflexive agent, and which may or may not lead to desirable, or 'moral', outcomes. Individual views on certain issues, such as race or economics, may be socialized (and to that extent normalized) within a society. Many socio-political theories postulate that socialization provides only a partial explanation for human beliefs and behaviours; that agents are not 'blank slates' predetermined by their environment.[2] Scientific research provides strong evidence that people are shaped by both social influences and their hard-wired biological makeup.[3][4][5][6][7] Genetic studies have shown that a person's environment interacts with their genotype to influence behavioural outcomes,[8] whilst the linguistic theory of generative grammar demonstrates how something such as the capacity for learning changes throughout one's lifetime. (See also: Nature vs. Nurture; Structure vs. Agency)

To "socialise" may also mean simply to associate or mingle with people socially. In American English, "socialized" has mistakenly come to refer, usually in a pejorative sense, to the ownership structure of socialism or to the expansion of the welfare state.[9] Traditionally, socialists and Marxists both used the term "socialization of industry" to refer to the reorganization of institutions so that the workers are all owners (cooperatives) and to refer to the implementation of workplace democracy.[10]

時間

学校には500人の生徒と20人の教師がいる。
g: 学校の名称
S:生徒の集合
T;教師の集合
l:生徒の番号。l = 1,2,...,500.
m:教師の番号。m = 1,2,...,20.
n:クラスの番号。n = 1,2,...,10. (一クラスの生徒数:50名)
sl:l番目の生徒の名称
tm:m番目の教師の名称
cn:n番目のクラスの名称
tn:cnの担当教師の名称

τ(sl):生徒slの固有時間( personal time or proper time )
τ(tm):教師tmの固有時間
τ(cn):クラスcnの固有時間
τ(S):生徒の集合Sの固有時間
τ(T):教師の集合Tの固有時間
τ(g):学校gの固有時間

次回
6個の固有時間の関係について

続く

16:49 2010/08/27

New Interface Technology Realizes 'Touchable' 3D Images



A demonstration of the "i3Space"
6:17 2010/08/27

Aug 26, 2010 16:31
Shinya Saeki, Nikkei Electronics

Japan's National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) announced Aug 25, 2010, the "i3Space," [ a system that gives a feeling of touching a 3D image ].



Reference: a feeling of touching ( 3D ) objects in ( on ) a Browser

By attaching a device to a fingertip, it provides feelings of touching a 3D object displayed on a screen and handling the object. AIST expects that the i3Space will be used for simulating a medical operation and designing appearances as well as for game interfaces.
[ The pic on the right side is 3DCG. ]

The i3Space recognizes the movement of fingers and controls a tactile sense and a kinesthetic sense (resistance) in real time in accordance with the movement to offer a feeling of touching a 3D image.

To realized the system, AIST developed the "real-time VR space creation system," the "illusionary tactile and kinesthetic sense interface" and the "multi-position tracker system."

The real-time VR space creation system calculates the virtual force being applied to a 3D image from the movement of the user and the positions of fingers. Then, it generates reaction forces and modifies the 3D image accordingly. It conducts a series of processes to create responses to the user's movement in real time.

The illusionary tactile and kinesthetic sense interface consists of the "illusionary tactile and kinesthetic sense device," which offers tactile and kinesthetic senses, and the "illusionary tactile and kinesthetic sense controller," which is a control circuit for the device. AIST employed the GyroCubeSensuous, which the institute developed in 2005, for the illusionary tactile and kinesthetic sense device.

The multi-position tracker system locates the position of a marker attached to a fingertip by surrounding the user with several cameras. By using multiple cameras, it becomes possible to locate the position with no blind spots, the institute said.

AIST will announce the details of the i3Space at CEDEC 2010, a conference for game developers that will take place from Aug 31 to Sept 2, 2010, in Yokohama City, Japan. For the future, the institute intends to reduce the size of the system, enhance its functions and collaborate with device makers in development and field tests.

Read



2010年8月24日火曜日

情報の大海原、ウェブ

玉石混合の「情報の大海原、ウェブ」、"We now generate the amount of information at five exabyte every two days." (Eric Schmidt at ANA Annual Conference - November 6, 2009)、を航海するには地図が欲しい、多数の灯台があれば遭難を避けられる。(exabyte = 10^18 byte)

ここで、佐々木氏のキュレーター(Curator)の概念が参考になる。

「佐々木氏は、『佐々木俊尚のネット未来地図レポート  2010.8.23 Vol.105』で、キュレーター (curator)には、Twitter上等で情報を紹介する際、「コンテキスト、コメントを付与し」、情報を「意味付ける」という重要な役割があると指摘している。この役割を、佐々木氏は、「演出」というイメージで表現している。
9:30  2010/08/24」

参照: On "Common Sense"

ここでは、キュレーター(Curator)は、「灯台守」である。

灯台守は、自分の「意志」と「意図」に基づいて、情報を意味付け、混沌とした情報の大海原を「分節化、to articulate 」し、或る秩序をもたらすであろう。灯台守は多い方がいい。多様性はウェブ生態系を救う。

灯台守はSNSでもいい。

「異文化との遭遇の場、出会い系、ウェブで、我々は、情報を収集し、選別し、意味づけ、そして、それをみんなと共有(情収選意共)し、ウェブは一様な場、「ネット砂漠」へと推移するのか?あるいは、多種多様なSNSの出現により多様な異文化が形成される豊かなウェブ生態系( The Web Ecosystems or The Browser worlds )へと向かうのか? 18:54  2010/08/10」

それは無数の多様で独創的なキュレーター(Curators)の存在と彼らの「自由」な活動にかかっているのではないか?そして、彼らに共感するfollowersの存在に。

参照: ウェブ、Curation、SNSそしてウェブ生態系(The Web Ecosystem or The Browser World )へ
10:52  2010/08/24

http://www.geocities.jp/webyjiro/
10:20  2010/08/25

2010年8月23日月曜日

「ネアンデルタール人」要約


参照: Wikipedia、ネアンデルタール人

10:18 2010/08/23

ネアンデルタール人の頭骨
保全状態評価 EXTINCT (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))

地質時代: 更新世

分類
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 哺乳綱 Mammalia
目 : 霊長目(サル目) Primates
亜目 : 真猿亜目 Haplorhini
上科 : ヒト上科 Hominoidea
科 : ヒト科 Hominidae
属 : ヒト属 Homo
種 : H. neanderthalensis *
学名 Homo neanderthalensis King, 1864
和名 ネアンデルタール人
英名 Neandertal

ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス、Homo neanderthalensis)は、約20万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したヒト属の一種である。我々現生人類であるホモ・サピエンス (Homo sapiens) の最も近い近縁種とされる。


...

現生人類は、アフリカで生まれ、その生息範囲を次第に広げ、中近東を経由してヨーロッパやアジア、さらに氷河期などの気候の変動も影響して南アメリカまで到達した。6000-5000年前にもなると、世界の様々な地域で農業が始まり、同時期に文明が発生した。そして、文明は範囲を広げ、現代ではヒトはそのほとんどが文明の下に暮らすようになっている(初期の文明としてはナイル川、ユーフラテス川、インダス川、黄河流域に発生したものが有名ではあるが、これらの地域のみで文明が発生したとする「世界四大文明」という概念はほぼ否定されている)。

【現生人類】
現在地球上に広く分布する人類と、生物学上同種の[ 化石人類 ]をさす名称。新人のこと。

【ヒト】
生物学におけるヒトとは、生物の一種であり、動物界・脊索動物門・脊椎動物亜門・哺乳綱・サル目(霊長目)・真猿亜目・狭鼻下目・ヒト上科・ヒト科・ヒト属・[ ヒト種 ]に属する、動物の一種である。「ヒト」はいわゆる「人間」の生物学上の標準和名である。生物学上の種としての存在を指す場合には、カタカナを用いて、こう標記することが多い。
その学名「Homo sapiens」(ホモ・サピエンス)は「知恵のある人」の意味である。

参照: 現生人類
...



かつて、ネアンデルタール人は、我々ホモ・サピエンスの祖先とする説があった。また、ネアンデルタール人をホモ・サピエンスの一亜種であるホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス(Homo sapiens neanderthalensis) と分類する場合もある。この場合ネアンデルタール人と現世人類との分岐直前(約47万年前)の共通祖先もまたホモ・サピエンスということになる。本項ではいずれの学名でも通用する「ネアンデルタール人」を用いる。しかしながら、遺骨から得られたDNAの解析結果から、ネアンデルタール人は我々の直接祖先ではなく別系統の人類であることがほぼ明らかになった。この両者の遺伝子差異は、他の動物種ならば当然別種と認定されるレベルであり、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは別種であって、混血できなかったとする考え方が有力であった[1]。

しかしながら2010年5月7日のサイエンスに、現生人類ホモ・サピエンスには分岐後ネアンデルタール人遺伝子が再混入している可能性があるとの論文が収載され、ネアンデルタール種属分類に新たな謎を投げかけることになった[2]。

目次
1 概要
2 研究史
2.1 発見
2.2 ウィルヒョーらによる批判と進化論の登場
2.3 研究の進展
2.4 単一起源説の登場と分子生物学における研究
3 特徴
4 文化
5 進化と絶滅
6 脚注
7 参考文献


1 概要
ネアンデルタール人は、ヨーロッパを中心に西アジアから中央アジアにまで分布しており、旧石器時代の石器の作製技術を有し、火を積極的に使用していた。

なおネアンデルタール人を過去は「旧人」と呼称していたが、ネアンデルタール人が「ホモ・サピエンスの先祖ではない」ことが明らかとなって以降は、この語は使われることが少ない。

現生人類であるホモ・サピエンス誕生は約25万年前であるが、ホモ・サピエンスの直接の祖先のうち、25万年前以上前に活動・生息していた人類も旧人段階にあったと考えられるためネアンデルタール人だけが「旧人」に該当するわけではない。ホモ・ヘルメイ、ホモ・ローデシエンシス、そしてホモ・サピエンス・イダルトゥ発生以前の古代型サピエンスも旧人段階に該当する人類であると考えられる。また、上記の通りネアンデルタール人は広い地域に分布して多数の化石が発見されており、それらは発見地名を冠した名称で呼ばれる。

例として、ラ・シャペル・オ・サン人(La Chapelle-aux-Saints、以後は「ラ・シャペローサン人」とする)、スピー人、アムッド人などが挙げられる。本稿では、以後それらの人類の総称として「ネアンデルタール人類」の用語を用いる。ネアンデルタール人から最も拡張した学術用語として旧人段階の人類全てをネアンデルターロイドと呼ぶこともあり、ホモ・ローデシエンシスまでをも含まれることもある(世界大百科事典)が、命名の経緯はどうであれ実質は進化段階を示す用語であり、ネアンデルターロイドは生物学的単一種を意味しない。

本項ではネアンデルタール人類について記述する。

2 研究史


[ ネアンデルタール人の化石が発見された地点(赤丸)。 薄紫色の部分は氷床に覆われていた。]



[ ネアンデルタール人の子供(5歳女児)(チューリッヒ大学による復元像)]





[ネアンデルタール博物館での展示]





2.1 発見
最初に発見されたネアンデルタール人類の化石は、1830年にベルギーのエンギスで発見された子供の頭骨である。1848年にはスペイン南端のジブラルタルからも女性頭骨が見つかっている。しかしこれらの古人骨が発見された当時は、その正体はわからないままであった。

最初に科学的研究の対象となったネアンデルタール人類の化石が見つかったのは1856年で、場所はドイツのデュッセルドルフ郊外のネアンデル谷 (Neanderthal) にあったフェルトホッファー洞窟であった。これは石灰岩の採掘作業中に作業員によって取り出されたもので、作業員たちはクマの骨かと考えたが念のため、地元のギムナジウムで教員を務めていたヨハン・カール・フールロットの元に届けられた。フールロットは母校であるボン大学で解剖学を教えていたヘルマン・シャーフハウゼンと連絡を取り、共同でこの骨を研究。1857年に両者はこの骨を、ケルト人以前のヨーロッパの住人のものとする研究結果を公表した[3]。ちなみにこの化石は顔面や四肢遠位部等は欠けていたが保存状態は良好であり、低い脳頭骨や発達した眼窩上隆起などの原始的特徴が見て取れるものである。


2.2 ウィルヒョーらによる批判と進化論の登場
フールロットとシャーフハウゼンによる研究は多くの批判に晒された。ボン大学のオーギュスト・マイヤーはカルシウム不足のコサック兵の骨ではないかと主張し、病理学の世界的権威であったベルリン大学のルドルフ・ルートヴィヒ・カール・ウィルヒョーもくる病や痛風にかかって変形した現代人の老人の骨格と主張した。

しかし1858年から1859年にかけて、アルフレッド・ラッセル・ウォレスとチャールズ・ダーウィンが進化論を発表すると、問題の古人骨も進化論の視点から再検討された。 1861年にはフールロットとシャーフハウゼンによる論文が英訳され、1863年にはトマス・ヘンリー・ハクスリーが自著においてこの古人骨を類人猿とホモ・サピエンスの中間に位置づける議論を行った。1864年にはゴールウェイのクイーンズカレッジ(現在のアイルランド国立大学ゴールウェイ校)で地質学を教えていたウィリアム・キングがこの古人骨に「ホモ・ネアンデルターレンシス (Homo neanderthalensis)」 の学名を与えた。

1901年から1902年にかけては、当時シュトラスブルク大学で教鞭を執っていたグスタフ・アルベルト・シュワルベ(Gustav Albert Schwalbe, M.D.)がジャワ原人とネアンデルタール人との比較研究を行い、ネアンデルタール人をホモ・サピエンスの祖先とする論文を発表した[4]。


2.3 研究の進展
20世紀前半には、ネアンデルタール人類の完全に近い骨格化石がフランスのラ・シャペローサン、ラ・フェラシー、ラ・キーナその他ヨーロッパ各地から幾つも発見されて彼らの形質が明らかになった。それとともに、彼らとホモ・サピエンスとの関係が議論されるようになった。ラ・シャペローサン出土の完全骨格を調査したフランスのマルセラン・ブールは1911年から13年にかけての論文で、ネアンデルタール人類は現生人類と類人猿との中間の特徴を持ち、曲がった下肢と前かがみの姿勢で歩く原始的な人類とした。ブールはシュワルベとは異なり、ネアンデルタール人をホモ・サピエンスの祖先とは考えない立場を採った。また、脳は大きいが上下につぶれたように低いので知能も低く、野蛮で獣的であるとの説も広まった[5]。

1929年から33年にはイスラエルのカルメル山でネアンデルタール人類とホモ・サピエンスの中間的な形質のある化石人骨が次々に発見された。第二次大戦後にはラ・シャペローサン人の化石が再検討され、類人猿的とされた特徴は老年性の病変もしくは先入観による誤認であることが明らかとなった[6]。

1951年から調査が始まったイラクのシャニダールでは、発掘されたネアンデルタール人類の第4号骨格の周辺の土をラルフ・ソレッキが調査したところ、少なくとも8種類の花の花粉や花弁が含まれるとの結果が出た。ソレッキはこの結果を、遺体に献花されたものであると解釈した。しかしながら、この解釈に対しては異論も提出されており、ネアンデルタール人が仲間の遺体に花を添えて埋葬したのかどうか、はっきりとした結論は出されていない[7]。



2.4 単一起源説の登場と分子生物学における研究
ネアンデルタール人をホモ・サピエンスの祖先と見る立場の場合、ネアンデルタール人からホモ・サピエンスへの進化は世界各地で行われたと考える(多地域進化説)。これに対し、ウィリアム・ハウエルズ(William White Howells)は1967年の著書Mankind in the makingにおいて、単一起源説を主張し、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスの祖先ではないとした[8]。

...

[アフリカ単一起源説] アフリカ単一起源説
自然人類学におけるアフリカ単一起源説(とは、地球上のヒトの祖先はアフリカで誕生し、その後世界中に伝播していったとする学説。対立する説に、ジャワ原人・北京原人・ネアンデルタール人などが各地域で現生のヒトに進化していったとする多地域進化説がある。ただし、多地域進化説も時間を十分さかのぼればヒト科の誕生の地がアフリカであるという点で意見は一致しており、この二説の相違点は「現生人類の祖先はいつアフリカから出発したか」でもある。そのため両者を「新しい出アフリカ説」「古い出アフリカ説」と呼ぶこともある。

分子系統解析の進展(いわゆるミトコンドリア・イブやY染色体アダムなど)によって、人類は14~20万年前に共通の祖先を持つことがわかり、これはアフリカ単一起源説(=新しい出アフリカ説)を強く支持するものである。

[多地域進化説] 多地域進化説
多地域進化説の支持者(主にミルフォード・ウォルポフと彼の同僚)は、ある程度の遺伝子流動があればヨーロッパとアジアの異なる地域で並行的に現生人類の進化が可能であったろうと主張した[42]。古代ヨーロッパと中国のホモ・サピエンスの形態的な類似性と、それぞれの地域の古代と現代のホモ・サピエンスの類似性は地域的な進化を支持しているとウォルポフは主張する[43]。彼らはさらにこの説が表現型多型のクラインパターンと一致しているとも主張する。

...

1997年にはマックス・プランク研究所のスヴァンテ・ペーボらがフェルトホッファー洞窟で見つかった最初のネアンデルタール人の古人骨からDNAを抽出し、ホモ・サピエンスとの関係を検討した研究を発表。ネアンデルタール人をホモ・サピエンスの祖先とする立場は決定的に否定されるに至った[9]。[アフリカ単一起源説支持]

ただし、2010年5月7日サイエンスには同じくマックス・プランク研究所などによって、アフリカを出たホモ・サピエンスが10万~5万年前の間に中東でネアンデルタール人と混血していたという論文が収載された[2]。 [多地域進化説支持]


3 特徴



[1888年時点の最初期の復元図(原人的特徴を強調しすぎとの批判もある)]













[現生人類(左)とネアンデルタール人(右)の頭蓋骨の比較写真]





[現生人類(左)とネアンデルタール人(右)の頭蓋骨の比較図]


典型的なネアンデルタール人類の骨格は、上記のラ・シャペローサンからほとんど完全な老年男性のものが発見されたほか、西アジアや東欧からも良好な化石が出土している。それらに基づくネアンデルタール人類の特徴は次のようなものである。

ネアンデルタール人の脳容量は現生人類より大きく、男性の平均が1600cm3あった(現代人男性の平均は1450cm3)。しかし、頭蓋骨の形状は異なる。脳頭蓋は上下につぶれた形状をし、前後に長く、額は後方に向かって傾斜している。また、後頭部に特徴的な膨らみ(ネアンデルタール人のシニョン)がある。顔が大きく、特に上顔部が前方に突出して突顎である。鼻は鼻根部・先端部共に高くかつ幅広い。これらの形質に呼応して上顔部は現生人類のコーカソイドと同じか、さらに立体的(顔の彫が深い)である。顔が立体的か平面的(彫が浅い)かを調べる方法の一つとして「鼻頬角(びきょうかく)」があり、これは左右眼窩の外側縁と鼻根部を結ぶ直線がなす角度で、コーカソイドで136度から141度で立体的であり、モンゴロイドでは140度から150度で平面的であるが、ネアンデルタール人類では136.6度であるから、非常に彫の深い顔立ちであった。他に、眉の部分が張り出し、眼窩上隆起を形成している。また、頤(おとがい)の無い、大きく頑丈な下顎を持つ。

現生人類と比べ、喉の奥(上気道)が短い。このため、分節言語を発声する能力が低かった可能性が議論されている。

四肢骨は遠位部、すなわち腕であれば前腕、下肢であれば脛の部分が短く、しかも四肢全体が躯体部に比べて相対的に短く、いわゆる「胴長短脚」の体型で、これは彼らの生きていた時代の厳しい寒冷気候への適応であったとされる。男性の身長は165cmほどで、体重は80kg以上と推定されている。骨格は非常に頑丈で骨格筋も発達していた。成長スピードはホモサピエンスより速かった。ただし寿命、性的成熟に至る年齢などは、はっきりとしない。

以上のような相違点はあるものの、遠目には現生人類とあまり変わらない外見をしていたと考えられている。また、思春期に達して第二次性徴が現われるまではネアンデルタール人としての特徴はそれほど発現せず[10]、特に女性の場合には(ネアンデルタール人類に限らず、現生人類を含む全ての進化段階で)形質の特殊化が弱いと考えると、我々現生人類はネアンデルタール人から見て幼児的・女性的に見えたかもしれないとも指摘されている[11]。

その他、高緯度地方は日射が不足するため黒い肌ではビタミンDが不足してしまうこと[12]、およびDNAの解析結果より[13][14]、ネアンデルタール人は白い肌で赤い髪だったとの説がある。



4 文化


[ネアンデルタール人の石器]


彼らの文化はムステリアン文化と呼ばれ、旧石器時代に属している。また、この項目で記されている内容は、ネアンデルタール人の生息年代や生息地域が広大であることからも分かるように、全ての時代・地域で共通してみられる文化であることを必ずしも意味しない。

ネアンデルタール人は、ルヴァロワ式と呼ばれる剥片をとる技術を主に利用して石器を制作していた。フランソワ・ボルドは石器を60種類ぐらいに分類しているが、実際の用途は非常に限られていて、狩猟用と動物解体用に分類できる。左右対称になるよう加工されたハンドアックス(握斧)や、木の棒の先にアスファルトで接着させ穂先とし、狩りに使用したと考えられている石器などが発見されている[15]。

洞窟を住居としていたと考えられることが多い。洞窟からはネアンデルタール人の人骨だけでなく、哺乳類の骨が多く見つかっている。遺跡で見つかる骨が四肢に偏っているのは、狩猟の現場で解体し、大腿部などを選択的に持ち帰ったと考えられる。海岸近くの遺跡では食用にならない程小さな貝が見つかることもあり、これはベッドに用いられた海草についていたのではという説がある。また遺跡からは炉跡が多く見つかっており、火を積極的に利用していたと考えられているが、特定の場所を選択的に炉として利用していなかった。

生活の場と埋葬の場を分けるということをしていなかったようだが、ネアンデルタール人は、遺体を屈葬の形で埋葬していた。1951年から1965年にかけて、R・ソレッキーらはイラク北部のシャニダール洞窟で調査をしたが、ネアンデルタール人の化石とともに数種類の花粉が発見された。発見された花粉が現代当地において薬草として扱われていることから、「ネアンデルタール人には死者を悼む心があり、副葬品として花を添える習慣があった」と考える立場もある。

芸術や美術については確かな証拠がない。なお、切歯が大きく磨り減っていることから、動物の皮をなめしていて防寒用のコートを作るなど、服飾文化を持っていたとの仮説もある[16]。またフランスの遺跡からはシカやオオカミの歯を利用した、ペンダント状のものが発掘されている(正確用途は不明)。またショーヴェ洞窟の洞窟壁画を、その年代からネアンデルタール人の作品であるとし、最後期のネアンデルタールは芸術活動が行われていたと考える研究者も存在する。

この他、調理痕のある化石が発見されたことから、ネアンデルタール人には共食いの風習があったとも考えられている[17]。一方で、反対意見として、埋葬に当たっての儀礼的な肉剥ぎ(excarnationまたはefleshing)ではないかとする説もある[18]。

5 進化と絶滅
ネアンデルタール人の最も古い化石は中部更新世から発見されており、シュタインハイム人・サッコパストーレ人・エーリングスドルフ人その他幾つかが知られている。これらは時代的には典型的な後期ネアンデルタール人より早い時代に出現したという意味で「早期ネアンデルタール人」と呼ばれる。時代が古いため、一面では原始的であり、脳容量が小さく、眼窩上隆起が発達するなどの特徴があるが、一方で後に出現したネアンデルタール人よりホモ・サピエンスに共通する特徴が多い。すなわち、頭骨は丸みを帯びて後期のネアンデルタール人より頭高が高く、額のふくらみも発達し、更に上顎骨には犬歯窩が存在する(犬歯窩はホモ・サピエンスになって初めて現れる形質)。

このように、早期ネアンデルタール人には後期ネアンデルタール人よりも進化していたとさえ言える特徴があり、大きな謎とされていた。現在では、ネアンデルタール人は下部洪積世にホモ・サピエンスと分岐したとされているので、かつて早期ネアンデルタール人の進歩的特長と言われた部分はホモ・サピエンスの祖先と分かれて間もない頃の、双方に共通する特徴が残っているものだと考えられている[19]。また、彼らの化石は大部分が女性のものと思われるので、性差により進歩的に見えているとも、犬歯窩と見えるのは土圧による変形に過ぎないとする説もある[20]。

ネアンデルタール人が絶滅したのは2万数千年前だが、その原因はよくわかっていない。クロマニョン人との暴力的衝突により絶滅したとする説、獲物が競合したことにより段階的に絶滅へ追いやられたとする説、ホモ・サピエンスと混血し急速にホモ・サピエンスに吸収されてしまったとする説など諸説ある。

1999年にポルトガルで、そして2003年にルーマニアで発見された化石の骨格が新旧人双方の特徴を備えていたことから、新旧人の混血説を主張するグループが現われ、議論を呼んでいる。一方、ネアンデルタール人の化石から抽出されたミトコンドリアDNAの解析からは、新旧人の混血化には否定的な結果が得られている。これに対して、ワシントン大のアラン・テンプルトンらは、従来のミトコンドリア遺伝子などの単一の部分だけを調査して決定づける方式ではなく、10か所の遺伝子を調査したところ、混血しているとの結果を導き出している[21][22]。ただし、2006年から2008年にかけて行われたネアンデルタール人のミトコンドリアDNAの全配列解析では、ホモ・サピエンスとの交配の証拠は見つからなかった。なお、ミトコンドリアDNAは母系のみで遺伝する[23][24]。

従来、ネアンデルタール人は約3万年前に滅亡したと考えられていたが、2005年にイベリア半島南端のジブラルタルの沿岸の洞窟から、ネアンデルタール人が使っていた特徴のある石器類や、洞窟内で火を利用していた痕跡が見つかった。この遺跡は、放射性炭素による年代分析で2万8000-2万4000年前のものと推定され[25]。このとから、ネアンデルタール人は、少なくとも地中海沿岸からイベリア半島においては、しばらくの間生き残っていたと考えられる。これにより、「ネアンデルタール人は約3万年前に絶滅した」という説はわずかに修正されることになった。

2010年5月7日のサイエンス誌に、アフリカネグロイド以外の現生人類には、絶滅したネアンデルタール人遺伝子が1-4%混入しているとの研究結果が発表された[2]。 この現生人類とネアンデルタール人の遺伝子比較分析の結果から、両種間で混血が行われた可能性があることがわかった。現生人類直系祖先であるホモ・サピエンスが出アフリカした直後の10-5万年前の中東地域で、そこに既に居住していたネアンデルタール人と接触した際に混血した可能性が高く、アフリカ大陸を離れなかった現生人種にはネアンデルタール人遺伝子の混入は無かったこともわかっている。これが正しければ、出アフリカ後に中東を経てヨーロッパからアジアにまで拡がって行った現生人類は約3万年前に絶滅してしまったネアンデルタール人の血をわずかながらも受け継いでいることになる。

6 脚注

[ヘルプ]
^ Tattersall I, Schwartz JH (1999 June). “Hominids and hybrids: the place of

Neanderthals in human evolution”. 米国科学アカデミー紀要 96 (13): 7117–9.

DOI: 10.1073/pnas.96.13.7117. PMID 10377375. 17 May 2009閲覧。
^ a b c (2010 5). “Special Feature: The Neandertal Genome”. Science. アメリカ

科学振興協会. 2010年8月12日閲覧。 アブストラクト和訳PDF
^ 内村直之『われら以外の人類 類人猿からネアンデルタール人まで』朝日選書、2005

年、217-219ページ
^ 内村、前掲書、218-220ページ
^ 『人類の進化 試練と淘汰の道のり』, 162頁
^ 内村、前掲書、214-215ページ
^ 内村、前掲書、224-225ページ
^ 内村、前掲書、228ページ
^ ネアンデルタール人のゲノム配列解析で驚くべき研究結果
^ 『ネアンデルタール人の正体 : 彼らの「悩み」に迫る』、206-225頁
^ 『ネアンデルタール人の首飾り』, 98-99頁
^ 『ネアンデルタール人の首飾り』, 96-97頁
^ Laleuza-Fox, Carles, Holger Römpler et al. (2007-10-25). “A Melanocortin 1

Receptor Allele Suggests Varying Pigmentation Among Neanderthals”.

Science 318: 1453. DOI: 10.1126/science.1147417. PMID 17962522. 2010年1月

17日閲覧。
^ Rincon, Paul (2007-10-25). “Neanderthals 'were flame-haired'”. BBC News

2010年1月17日 閲覧。
^ Boëda et al. (1999) A Levallois Point Embedded in the Vertebra of a Wild

Ass (Equus Africanus) Hafting, Projectiles, and Mousterian Hunting

Weapons. Antiquity, 73(280) :394-402
^ 『ネアンデルタール人の正体 彼らの悩みに迫る』, 74頁
^ Andrea Thompson (2006年12月4日). “Neanderthals Were Cannibals, Study

Confirms”. Health SciTech. LiveScience. 2009年1月5日閲覧。
^ Pathou-Mathis M (2000). “Neanderthal subsistence behaviours in Europe”.

International Journal of Osteoarchaeology 10: 379–395. DOI: 10.1002/1099-

1212(200009/10)10:5<379::AID-OA558>3.0.CO;2-4. 2009年1月5日閲覧。
^ 『人類の進化 試練と淘汰の道のり』, 173頁
^ 『ネアンデルタール人とは誰か』, 102-104頁
^ 人類進化に新説:現代人はネアンデルタール人との混血?
^ Templeton, AR (2002). “Out of Africa again and again”. Nature 416 (6876):

45–51. DOI: 10.1038/416045a. PMID 11882887.
^ 'ネアンデルタール人のミトコンドリアDNA、配列解析に成功'
^ Green, Re; Malaspinas, As; Krause, J; Briggs, Aw; Johnson, Pl; Uhler, C;

Meyer, M; Good, Jm; Maricic, T; Stenzel, U; Prüfer, K; Siebauer, M; Burbano,

Ha; Ronan, M; Rothberg, Jm; Egholm, M; Rudan, P; Brajković, D; Kućan, Z;

Gusić, I; Wikström, M; Laakkonen, L; Kelso, J; Slatkin, M; Pääbo, S (2008

August). “A complete Neandertal mitochondrial genome sequence

determined by high-throughput sequencing.”. Cell 134 (3): 416–26. ISSN [1].

DOI: 10.1016/j.cell.2008.06.021. PMID 18692465.
^ Brill, D. (2006) Neanderthal's last stand, news@nature.com, 13 septembre

2006.

ウィキスピーシーズにネアンデルタール人に関する情報があります。

ウィキメディア・コモンズには、ネアンデルタール人に関連するカテゴリがあります。

ウィキニュースに関連記事があります。
ネアンデルタール人のゲノム断片の解読と解析に成功

7 参考文献
赤澤威編著 『ネアンデルタール人の正体 : 彼らの「悩み」に迫る』 朝日新聞社 2005年 ISBN 4-02-259869-7
フアン・ルイス・アルスアガ 『ネアンデルタール人の首飾り』 新評論 2008年 ISBN 978-4-7948-0774-8
クリストファー・ストリンガー/クライヴ・ギャンブル 『ネアンデルタール人とは誰か』 朝日選書 1997年 ISBN 4-02-259676-7
内村直之 『われら以外の人類 類人猿からネアンデルタール人まで』 朝日選書 2005年 ISBN 978-4-02-259883-7
イアン・タッターソル 『最後のネアンデルタール』 別冊日経サイエンス127 1999年 ISBN 4-532-51127-5
埴原和郎 『人類の進化 試練と淘汰の道のり』 講談社 2000年 ISBN 978-4-06-210458-6

2010年8月22日日曜日

On "Common Sense"

佐々木氏は、「佐々木俊尚のネット未来地図レポート  2010.8.23 Vol.105」で、キュレーター (curator) には、Twitter上等で情報を紹介する際、「コンテキスト、コメントを付与し」、情報を「意味付ける」という重要な役割があると指摘している。この役割を、佐々木氏は、「演出」というイメージで表現している。
9:30  2010/08/24

つまり、キュレーター (curator)は、common sense のウェブ上等での形成者あるいは主導者(common sense leader on the Web, etc.)である可能性がある。

leader
somebody whom people follow: somebody who guides or directs others by showing them the way or telling them how to behave
23:15 2010/08/23


---
出典
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐々木俊尚のネット未来地図レポート             2010.8.23 Vol.105
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
佐々木俊尚からひとこと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

以下のような質問を頂きました。私がキュレーションについて書いた以下のようなコメントについてです。

『ツイッターなどが典型ですが、リアルタイムのウェブの流れの中で、その瞬間瞬間に立ち上がってくる発信者と受信者の双方的なやりとりの一回性。そしてその一回しかない「場」を、キュレーターが演出すること』

質問(1):キュレーター(curator)=情収選意共をmoderateする人=moderatorに思えて仕方ありません。curatorとmoderatorに何か概念上の相違があるでしょうか?

回答:キュレーターはあくまでも仮想的な概念なので、エディターでもモデレーターでもどんな言葉でもかまわないと思います。ただキュレーターには「コンテキストを付与する」という重要な要素があり、モデレーターという言葉を使ってしまうと、このコンテキスト付与の要素が欠落してとらえられてしまう危険性があるでしょうね。

質問(2):そして、ツイッターにおけるキュレーターとは具体的には誰のことでしょう?

回答:さまざまな専門分野で、多くの人に影響を与えている人のことです。たとえばウェブの世界においては、私は多くの情報をTwitter上で紹介し、そこにコメントも付与してキュレーションしています。こういう私のような活動をしている人がいまでは無数に登場してきていて、私や彼らこそがキュレーターです。

質問(3):「演出」ですが、この含意は何でしょうか? 「演劇」をイメージされているのでしょうか?

回答:質問(1)への回答でも書いたように、「コンテキストを付与する」という重要な役割がキュレーターにはあり、その役割を「演出」というイメージで表現しています。

10:26 2010/08/31
---


It is very interesting from a viewpoint of "Curation" to make clear how common sense has been, and will be, made on the Earth Ecosystems and on the Web Ecosystems. And the relations between those intrigue me.

"Curation" is "情収選意共".

Reference: Curation


common sense
常識, 判断力

文化差:
日本では「常識」は社会的儀礼としての知識だ。
英米では人生の経験から身についた日常の実用的な思慮分別をいう。

good judgment: sound practical judgment derived from experience rather than study

Reference: New College English-Japanese Dictionary, 6th edition (C)
Kenkyusha Ltd. 1967,1994,1998
20:35 2010/08/22

**********
Curator は「 社会化の担い手 - Leaders of socialization 」か?
参照: 「学校という名の社会」 - 基礎的社会化( Fundamental Socialization )
11:06 2010/08/30
**********

2010年8月21日土曜日

"Natural selection" Summary

Reference: Wikipedia, Natural selection

Natural selection is a natural law by which genetically heritable traits become more or less common in a population over successive generations. This selection in interaction with the production of variation, the possible genetic fixation process and possibly, in several cases, whith little epigenetic process determine the evolution of the species.

The natural genetic variation within a population of organisms means that some individuals will survive and reproduce more successfully than others in their current environment. For example, the peppered moth exists in both light and dark colors in the United Kingdom, but during the industrial revolution many of the trees on which the moths rested became blackened by soot, giving the dark-colored moths an advantage in hiding from predators. This gave dark-colored moths a better chance of surviving to produce dark-colored offspring, and in just a few generations the majority of the moths were dark. Factors which affect reproductive success are also important, an issue which Charles Darwin developed in his ideas on sexual selection.

Natural selection acts on the phenotype, or the observable characteristics of an organism, but the genetic (heritable) basis of any phenotype which gives a reproductive advantage will become more common in a population (see allele frequency). Over time, this process can result in adaptations that specialize populations for particular ecological niches and may eventually result in the emergence of new species. In other words, natural selection is an important process (though not the only process) by which evolution takes place within a population of organisms. As opposed to artificial selection, in which humans favor specific traits, in natural selection the environment acts as a sieve through which only certain variations can pass.

Natural selection is one of the cornerstones of modern biology. The term was introduced by Darwin in his influential 1859 book On the Origin of Species,[1] in which natural selection was described as analogous to artificial selection, a process by which animals and plants with traits considered desirable by human breeders are systematically favored for reproduction. The concept of natural selection was originally developed in the absence of a valid theory of heredity; at the time of Darwin's writing, nothing was known of modern genetics. The union of traditional Darwinian evolution with subsequent discoveries in classical and molecular genetics is termed the modern evolutionary synthesis. Natural selection remains the primary explanation for adaptive evolution.

Contents
1 General principles
1.1 Nomenclature and usage
1.2 Fitness
1.3 Types of selection
1.4 Sexual selection
2 Examples of natural selection
3 Evolution by means of natural selection
3.1 Speciation
4 Historical development
4.1 Pre-Darwinian theories
4.2 Darwin's theory
4.3 Modern evolutionary synthesis
5 Impact of the idea
5.1 Cell and molecular biology
5.2 Social and psychological theory
5.3 Information and systems theory
6 Genetic basis of natural selection
6.1 Genotype and phenotype
6.2 Directionality of selection
6.3 Selection and genetic variation
6.3.1 Mutation selection balance
6.3.2 Genetic linkage
7 See also
8 References
9 Further reading
10 External links
To be continued.
20:13  2010/08/21

「自然選択説」要約

参照:Wikipedia、自然選択説

自然選択説(natural selection)とは、進化を説明するうえでの根幹をなす理論。厳しい自然環境が、生物に無目的に起きる変異(突然変異、mutation)を選別し、進化に方向性を与えるという説 [自突選進方説]。1859年にチャールズ・ダーウィン(Charles Robert Darwin)とアルフレッド・ウォレス(Alfred Russel Wallace)によってはじめて体系化された。自然淘汰説ともいう。日本では時間の流れで自然と淘汰されていくという意味の「自然淘汰」が一般的であるが、本項では原語に従って「自然選択」で統一する。


[ 「厳し自然環境」がある種のcuratorに思える。 3:23 2010/08/27 ]


"Every major innovation led to new selective pressures, which led to more evolutionary change, and the most spectacular of those was the development of agriculure". (The 10,000 year explosion: how civilization accelerated human evolution, p.23, 2009)

「あらゆる重要な革新が新しい選択圧を生み、それがさらに進化的変化を引き起こした。そしてそうした中でももっとも目覚しい働きをした革新は、農業の発展だったのである」(「一万年の進化爆発」、p.34)

注1: 実際に生存率に差をもたらす自然環境の力を選択圧と言う。生息する環境が異なれば、生物は異なる選択圧を受ける。生物は常に様々な選択圧に晒されており、また一つの性質[trait]に対して複数の選択圧が働くのが普通である。
21:03  2010/08/21

目次
1 成り立ち
2 概要
2.1 選択圧
2.2 累積選択
2.3 適応
2.4 進化的軍拡競争
2.5 群選択
2.6 最適戦略選択説
2.7 頻度依存選択
3 自然選択の例
4 脚注
5 関連項目
続く
20:03  2010/08/21

2010年8月20日金曜日

「進化」要約

参照:(1)Wikipedia、進化 (2)Wikipedia、進化論 (3)「進化論」要約
参考文献: 「一万年の進化爆発」- 文明が進化を加速した - , 2010.

The important notion here is "change".

進化(英: evolution)は、生物の遺伝的形質が世代を経る中で変化していく現象のことである。 生物は不変のものではなく、長大な年月の間に次第に変化して現生の複雑で多様な生物が生じたと考えられている。種類の多様化と、環境への適応による形態・機能・行動などの変化がみられる。この変化は、必ずしも進歩とは限らない。

目次
1 概説
2 進化の根拠
2.1 比較解剖学から
2.1.1 収斂
2.1.2 適応放散
2.2 発生から
2.3 分布と分類から
2.4 古生物学に関わる事柄
2.5 生命の起源にかかわって
3 進化の実体
4 進化のしくみ
5 新しい形質の出現
5.1 遺伝子
5.2 自己組織化
6 形質の固定と消失
6.1 自然選択
6.2 遺伝的浮動
7 小進化と大進化
7.1 小進化
7.2 大進化
7.3 形態の長期的安定化と断続平衡説
8 進化に関する誤った理解
8.1 その他の誤解
9 関連項目
10 出典
11 外部リンク

1 概説

この場合の生物の単位は、実質的な繁殖集団(メンデル集団)であり、種ではない[1]ともされる。

また、どのレベルで生じる累積的変化を進化と見なすかについては意見が分かれている[2]ともされる。種あるいはそれより高次レベルの変化だけを進化と見なす意見などもあるという[3]。また進化遺伝学では集団内の遺伝子頻度の変化を進化と呼ぶことがある[4]という。さらには☆文化的伝達による累積的変化を進化に含める場合もある[5]という。

遺伝現象は、生物において子が親と同じ形質を持つことを証明したが、にもかかわらず長期的視野では生物はその形質を次第に変えてゆくものと考えられている。たとえばヒトは類人猿的動物からいくつかの中間段階を経て現在の姿になったと考えられている。このような変化を進化と言う

進化によって生物は多様化し、現在に見られる複雑な生き物は初期の単純な生命体から生じたと考える。進化は、チャールズ・ダーウィンなど複数の博物学者が動物や植物の分類学的な洞察から導きだした仮説から始まった。進化は実証しづらい現象である。だが、現在の自然科学ではこの説を裏付ける証拠が、形態学、遺伝学、比較発生学、分子生物学などさまざまな分野から提出されており、進化はほぼ確実に起こってきたことである、と生物学者・科学者からは認められている

進化論の歴史・進化論と宗教などについての詳細は、進化論の項目を参照のこと。

続く
9:15 2010/08/20

2010年8月19日木曜日

"Evolution" Summary

Reference: Wikipedia, Evolution

Evolution is the change in the inherited traits of a population of organisms through successive generations.[1] After a population splits into smaller groups, these groups evolve independently and may eventually diversify into new species. Ultimately, life is descended from a common ancestry through a long series of these speciation events, stretching back in a tree of life that has grown over the 3.5 billion years of life on Earth. This is visible in anatomical, genetic and other likenesses between groups of organisms, geographical distribution of related species, the fossil record and the recorded genetic changes in living organisms over many generations. To distinguish from other uses of the word evolution, it is sometimes termed biological evolution, genetic evolution or organic evolution.[2][3][4]

Evolution is the product of two opposing forces: processes that constantly introduce variation in traits, and processes that make particular variants become more common or rare. A trait is a particular characteristic, such as eye color, height, or a behavior, that is expressed when an organism's genes interact with its environment. Genes vary within populations, so organisms show heritable differences (variation) in their traits. The main cause of variation is mutation, which changes the sequence of a gene. Altered genes, or alleles, are then inherited by offspring. There can sometimes also be transfer of genes between species.

Two main processes cause variants to become more common or rare in a population. One is natural selection, through which traits that aid survival and reproduction become more common, while traits that hinder survival and reproduction become more rare.[1][5] Natural selection occurs because only a few individuals in each generation will survive, since resources are limited and organisms produce many more offspring than their environment can support. Over many generations, mutations produce successive, small, random changes in traits, which are then filtered by natural selection and the beneficial changes retained. This adjusts traits so they become suited to an organism's environment: these adjustments are called adaptations.[6] Not every trait, however, is an adaptation. Another cause of evolution is genetic drift, which produces entirely random changes in how common traits are in a population. Genetic drift comes from the role that chance plays in whether a trait will be passed on to the next generation.

Evolutionary biologists document the fact that evolution occurs, and also develop and test theories that explain its causes. The study of evolutionary biology began in the mid-nineteenth century, when research into the fossil record and the diversity of living organisms convinced most scientists that species changed over time.[7][8] The mechanism driving these changes remained unclear until the theories of natural selection were independently proposed by Charles Darwin and Alfred Wallace. In 1859, Darwin's seminal work On the Origin of Species brought the new theories of evolution by natural selection to a wide audience,[9] leading to the overwhelming acceptance of evolution among scientists.[10][11][12][13] In the 1930s, Darwinian natural selection became understood in combination with Mendelian inheritance, forming the modern evolutionary synthesis,[14] which connected the units of evolution (genes) and the mechanism of evolution (natural selection). This powerful explanatory and predictive theory has become the central organizing principle of modern biology, directing research and providing a unifying explanation for the history and diversity of life on Earth.[11][12][15] Evolution is therefore applied and studied in fields as diverse as agriculture, anthropology, conservation biology, ecology, medicine, paleontology, philosophy, and psychology along with other specific topics in the previous listed fields.

Contents
1 History of evolutionary thought
2 Heredity
3 Variation
3.1 Mutation
3.2 Sex and recombination
3.3 Population genetics
3.4 Gene flow
4 Mechanisms
4.1 Natural selection
4.2 Genetic drift
5 Outcomes
5.1 Adaptation
5.2 Co-evolution
5.3 Co-operation
5.4 Speciation
5.5 Extinction
6 Evolutionary history of life
6.1 Origin of life
6.2 Common descent
6.3 Evolution of life
7 Applications
8 Social and cultural responses
9 See also
10 References
11 Further reading
12 External links

To be continued
18:38  2010/08/19

「進化論」要約

参照: Wikipedia、進化論

進化論とは、生物の進化に関する理論の総称あるいは体系。生物が不変のものではなく長期間かけて次第に変化してきたという考えに基づいて、現在見られる様々な生物は全てその過程のなかで生まれてきたことを説明する。進化が起こっているということを認める判断と、進化のメカニズムを説明する理論という2つの意味がある。現代的な進化論は単一の理論ではない。それは適応、種分化、遺伝的浮動など進化の様々な現象を説明し予測する多くの理論の総称である。生物で言う進化には、進歩する、前進する、より良くなるなどの意味はない。

現代の進化理論では、「生物の遺伝的形質が世代を経る中で変化していく現象」だと考えられている。進化は実証の難しい現象であるが、生物学のあらゆる分野から進化を裏付ける証拠が提出されている[1][2][3][4]。詳細は、進化の項目を参照のこと。本項では進化思想、進化理論、進化生物学の歴史、社会や宗教との関わりについて概説する。

目次
1 進化論の歴史
1.1 中世以前の進化思想
1.2 18世紀
1.2.1 ラマルクの進化論
1.2.2 ラマルク以降の進化論
1.3 チャールズ・ダーウィンの進化論
1.4 自然選択説の代替理論
1.4.1 有神論的進化論
1.4.2 定向進化説
1.4.3 跳躍説
1.5 20世紀
1.5.1 遺伝子の発見と突然変異説
1.5.2 集団遺伝学と総合説の成立
1.5.3 ネオ・ラマルキズム
1.6 分子生物学の登場
1.6.1 中立進化
1.7 20世紀後半
1.7.1 遺伝子中心の視点
1.7.2 社会生物学
1.7.3 遺伝子の水平遺伝
1.7.4 進化発生生物学
1.8 進化理論の発展
2 「進化」「evolution」という語
3 進化論と社会科学
4 進化論と宗教
5 進化論の学説、概念
6 関連記事
7 脚注
8 外部リンク

続く
16:23 2010/08/19

"Complex systems" Summary

Reference: Wikipeda, Complex systems

Complex systems is the subject of a diverse variety of sciences and professional practice methods. It is often overshadowed by the representation of natural physical organization with systems of equations, the main subject below. In the study of complex systems that are less usefully represented with equations various other kinds of narratives and methods for identifying, boundaries, exploring, designing and interacting with complex systems are used. A more broad view of the various disciplines and practice methodologies using the complex systems approach is found on the Encyclopedia of the Earth.[1]

The equations from which complex system models are developed generally derive from statistical physics, information theory and non-linear dynamics, and represent organized but unpredictable behaviors of systems of nature that are considered fundamentally complex. The physical manifestations of such systems cannot be defined, so the usual choice is to refer to "the system" as the mathematical information model, without referring to the undefined physical subject the model represents. One of a variety of journals using this approach to complexity is Complex Systems

Such systems are used to model processes in computer science, biology, economics, physics and many other fields. It is also called complex systems theory, complexity science, study of complex systems, sciences of complexity, non-equilibrium physics, and historical physics. A variety of abstract theoretical complex systems is studied as a field of mathematics.

The key problems of complex systems are difficulties with their formal modeling and simulation. From such a perspective, in different research contexts complex systems are defined on the basis of their different attributes. Since all complex systems have many interconnected components, the science of networks and network theory are important aspects of the study of complex systems. A consensus regarding a single universal definition of complex system does not yet exist.

Contents
1 Overview
2 History
3 Topics in the complex systems study
3.1 Challenges of managing complexity
3.2 Complexity and modeling
3.3 Complexity and chaos theory
4 Research centers, conferences, and journals
5 See also
6 References
7 Further reading
8 External links

To be continued
14:28  2010/08/19

"Complex system" Summay

Reference: Wikipedia, Complex system

This article largely discusses complex systems as a subject of mathematics and the attempts to emulate physical complex systems with emergent properties. For other scientific and professional disciplines addressing complexity in their fields see the complex systems article and references. Also see: "Complex systems" Summary




A complex system is a system composed of interconnected parts that as a whole exhibit one or more properties (behavior among the possible properties) not obvious from the properties of the individual parts.[1]

A system’s complexity may be of one of two forms: disorganized complexity and organized complexity.[2] In essence, disorganized complexity is a matter of a very large number of parts, and organized complexity is a matter of the subject system (quite possibly with only a limited number of parts) exhibiting emergent properties.

Examples of complex systems that complexity models are developed for include ant colonies, human economies and social structures, climate, nervous systems, cells and living things, including human beings, as well as modern energy or telecommunication infrastructures. Indeed, many systems of interest to humans are complex systems.

Complex systems are studied by many areas of natural science, mathematics, and social science. Fields that specialize in the interdisciplinary study of complex systems include systems theory, complexity theory, systems ecology, and cybernetics.

Contents
1 Overview
2 History
3 Types of complex systems
3.1 Chaotic systems
3.2 Complex adaptive systems
3.3 Nonlinear system
4 Topics on complex systems
4.1 Features of complex systems
5 See also
6 References
7 Further reading
8 External links

To be continued
14:15  2010/08/19

「複雑系」要約

参照: Wikipedia、複雑系

複雑系(complex system)とは、多数の因子または未知の因子が関係してシステム全体(系全体)の振る舞いが決まるシステムにおいて、それぞれの因子が相互に影響を与えるために(つまり相互作用があるために)、還元主義の手法(多変量解析、回帰曲線等)ではシステムの未来の振る舞いを予測することが困難な系を言う。

これらは狭い範囲かつ短期の予測は経験的要素から不可能ではないが、その予測の裏付けをより基本的な法則に還元して理解する(還元主義)のは困難である。

複雑系は決して珍しいシステムというわけではなく、宇宙全体、天候現象、経済現象、人間社会、政治、ひとつひとつの生命体、あるいは精神的な現象などは、みな複雑系である。つまり世界には複雑系が満ち満ちており、この記事を読んでいる人間自身も複雑系である。ただし研究者にとって具体的な研究成果が出しやすく、書籍などで一般読者などに紹介されやすいものとなると、もう少し小規模の複雑系あるいは限定したものとなりがちで、例えばウイルスの流行状況、大規模交通(フラックス)、バタフライ効果、エントロピー(熱力学第二法則)などが多い。あるいは、パーコレーションやセル・オートマトンなども好んで扱われる。最近では、系の自己組織化の様子をコンピュータにプログラミングして、複雑で法則がないように思える目で見えない発達形成過程を視覚化して把握しようと試みられている。

複雑系はキャッチコピーとして乱用されている場合が非常に多く、また著者によって定義の異なる場合の多い曖昧な術語である。そのため、対象、現象、数学的手法などが上記のようなものに含まれるものを複雑系という言葉で包括的にあつかうということを目的としたある種の雰囲気を伝えるための用語であるともいえる。

目次
1 背景
2 関連書
3 関連項目
4 注

背景
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複雑系は還元主義的なアプローチが適用できない系として有名である。そのため現象を単純な法則や原理に落とし込むことで理解したとする、今までの科学がとってきた基本姿勢に対し、複雑系の分野の研究姿勢はその基本的立場に関して若干の違いを持つ。複雑系の分野を貫く基本スタンスとして「複雑な現象を複雑なまま理解しようとする姿勢」を挙げることができる。[1]

複雑な現象を複雑なまま理解しようとする学問、手法は「複雑系の科学」などと呼ばれることが多いが、その源流に眼を向けると、アリストテレスの「全体とは、部分の総和以上のなにかである」といった言い回しにまで遡ることができる。近代になって還元主義が蔓延すると、それに対して警鐘を鳴らすように、全体を見失わない見解を深化させ、個々の分野で具体的な研究として全体性の重要性を説く論文・著書などを発表する学者・研究者らが現れるようになった。現在ではこうした見解・立場の研究は「ホーリズム」または「全体論」などと呼ばれている。こうしたことに関する哲学的で深い議論は現在でも、哲学の一分科である科学哲学の世界などで行われている。現在のいわゆる「複雑系の科学」などと呼ばれているジャンルは、広義のホーリズムのひとつである、と位置づけられていることが多い。

関連書
ミッチェル・ワールドロップ『複雑系―生命現象から政治、経済までを統合する知の革命』新潮社、1996、ISBN 4105331019
田坂 広志『複雑系の知―二十一世紀に求められる七つの知』講談社、1997、ISBN 4062087626
ミッチェル・ワールドロップ『複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち』新潮文庫、2000、ISBN 4102177213
スチュアート・カウフマン『カウフマン、生命と宇宙を語る―複雑系からみた進化の仕組み』日本経済新聞社、2002、ISBN 4532164257
市川惇信『複雑系の科学―セル・オートマタ体験CD‐ROM付』オーム社、2002、ISBN 4274024865
佐々木正人ほか『アフォーダンス(複雑系の科学と現代思想)』青土社、1997、ISBN 4791791428
河本 英夫、ブランケンブルクほか『精神医学―複雑系の科学と現代思想(複雑系の科学と現代思想)』青土社、1998、ISBN 4791791460

関連項目
力学系
決定論
非線形科学
カオス理論
フラクタル
複雑性
協力現象
自己組織化
熱力学
サイバネティックス
注 [編集]

^ 厳密に言えば、複雑系の科学の手法を駆使している者の中でも、大前提として世界を機械論的で決定論的である、それで全てである、と想定してしまっている者と、それに対して(数はさほど多くはないが)量子力学が突きつけている諸問題なども踏まえて、なんらかの非決定論的な要素も働いている、どうやったところで捕捉出来ない不可解な要素が、人間が捕捉できる系に影響を与え続けている、系全体がシンプルに閉じているという保証も無い、と想定する者の2種類が存在する。ただ、ここまで議論を深めると、問題があまりに大きくなりすぎ、現在のいわゆる「複雑系の科学」の枠組みを超えてしまう。またその要素まで織り込んで具体的なものを研究の成果としては提出することは困難なので、現在のところ、いわゆる「複雑系の科学」というジャンルに携わる者のほとんどは、基本的にその問題には言及を避け、世界を(言外に)決定論的なものと仮定した場合のシミュレーション結果、研究結果などをあっさりと発表している。とりあえず研究可能・実行可能な範囲で具体的な成果を出す、という点では妥当なことが行われている、とも言える。

続く
13:57  2010/08/19